新潟大学教育学部附属長岡中学校1学年の野池知枝美教諭から今月初めにメールをいただいた。
何でも同校では「社会創造科」の授業では、幼小中が連携しながら地域への理解を深め、学んだことを将来へとつなげる持続可能な社会の形成と発展を目指すための学習を進めているようで、
その一環として、中学1年生では、長岡野菜について学び、長岡野菜の発展やPRを目指すために、「ブランド・長岡野菜」の学習を展開しているという。
そこで、1年生を1月25日(金)東京で関連のある学習をするために、東京研修旅行を計画しているところで、東京の地域ブランドとして展開している「江戸東京野菜」についての理解を深めたいというもの。

市場視察も計画しているというので、江戸東京野菜を集荷している東京シティ青果を紹介したわけだが、この時期、江戸東京野菜は端境期に当たる。
東京シティ青果は、今年豊洲の新市場に移る予定だったが、土壌汚染対策の工事などに時間がかかり移転する時期を1年延期し、来年移転することになったこともあり、最後の築地市場の施設見学となった。
新潟からのお客さんなので、2009年北陸農政局時代に「伝統野菜サミット」を主催されたフードマイレージの権威・中田哲也氏をお誘いしたら、休みを取って来てくれ、地産地消とフードマイレージについて話された。
東京シティ青果で、江戸東京野菜の集荷は開発部のため、朱亀寿美朗部長が事前に生徒さんから出されたたくさんの質問、野菜の流通について、ブランド野菜に関して、PRやサービスに関して、野菜の新種開発について、市場の仕事や施設に関してなど、一つひとつ丁寧に答えていた。

私の話を聞きたいというので当初新宿の「アグリパーク」の会議室を抑えたが、市場の視察もすると云う、それでは移動が大変なので、私が築地まで伺うことにして、朱亀部長にお願いしてパソコン、プロジェクターも用意していただいた。
付属長岡中学の皆さんからは質問をたくさんいただいていた。
江戸東京野菜に関して、栽培や生産に関して、PRや知名度に関して、販売や流通に関して、仕事に関してなどだが、これらの答えは、同校用に作ったパワーポイントの中で判断していただけるようにしったつもりだが・・・・
長岡野菜については野菜の学校で、鈴木圭介会長の話を聞いたことがあるので、様子はわかっているが・・・・・、
持ち時間が1時間だったので、東京の実情だけを伝えるだけにとどまった。
同校では、長岡野菜のブランド化が前提にあるようだ。
一言に「ブランド化」も色々で、どんどんF1化して量産する手法が一般的だが、ブランド化の中でも江戸東京野菜は、固定種にこだわることでブランド化するもので、長岡野菜も観光資源として、長岡に、また新潟に来ないと食べられないような産物に育てていくことが、大切ではないかと思っている。
それには、伝統野菜が生まれた時代の生活文化を調べ、次代に伝えていってもらいたい。
したがって、伝統野菜を栽培してきた生産者などがご存命の内に、長老の方々一人ひとりに昔の話を聞く(又聞きではなく直接)ことが大切だ。
都立園芸高校にも勧めているので、同校の取り組みを紹介する
馬込三寸人参の名人、波田野年成さん
大蔵大根の種苗登録の原稿を書いた植松敬翁、
下山千歳白菜の下山繁雄さん
伝統大蔵大根の大塚信美さん
長岡の歴史文化、中でも食文化を後世に伝えるためのツールとして、長岡野菜の在り方を学生諸君には考えてもらいたいものだ。
いずれにしても、今回の東京研修旅行が今後の取り組みの中で生かされる事を祈っている。
" ガンバレ! 付属長岡中生"
フードマイレージのお話をされた中田さんもご自身のブログに掲載されています。
これまで、荒川区立尾久宮前小学校で「三河島菜復活プロジェクト」を取材してきた荒川ケーブルテレビ・ディレクターの田中沙貴さんとカメラマンの木下洋平さんが、三河島菜の発見のいきさつを取材したいと、東京シティの会議室にやってきた。
この番組、昨年の9月に宮寺光政さんが種まきを指導してから撮影し、12月に親子クッキングをしたところまで撮影したもの。上の写真をクリツクする
同局では、荒川区行政広報番組「こんにちは荒川区」として、2月11日〜17日 9:00〜 12:00〜 18:00〜 21:00〜
20分程度の内容を1日4回、1週間放送するそうだ。