鉢花などの園芸農家のリーダーで、昭島市農業経営者クラブ会長の高橋祥友さんから、電話をいただいた。
何でも5月23日の同クラブ総会後の講演を受けてくれと云うものだった。
高橋さんには、昨年、地元昭島市立拝島第二小学校用の写真を撮らせていただいたことで、気に留めていただいていたようで、喜んでお引き受けをした。

その後、事務局の昭島市市民部産業活性化室都市農業担当の岡崎茂樹主査から連絡をいただいて、打ち合わせをさせていただいていて、産業活性化室の中野貴室長にもお挨拶をさせてもらった。
昭島市の伝統野菜には、拝島ネギと云うのがある。
今年2月22日に朝日新聞朝刊が「幻の拝島ネギでB級グルメ開発」として、昭島市立つつじが丘南小学校の取り組みが報道されたが、拝島ネギを初め、江戸東京野菜のネギについても状況をお話しすることをお伝えしていた。
拝島ネギについては、昭島に転居してきたころネギをたくさん栽培していた近所の農家から噂として聞いていた。
また、東京都農林水産振興財団に勤めていた平成21年、東京都農林総合研究センターの野菜専攻研修生が、拝島ネギを栽培していて、その発表も聞いている。
岡崎主査を訪ねた時に、拝島ねぎを見たいとお願いしたら、市役所の近くで栽培している井上茂夫さんの畑に案内してくれた。
井上さんは、宮沢の鈴木勇作さんから苗をもらったと云っていたが、鈴木さんは拝島ネギを栽培するグループのリーダーのようだ。
会場で、鈴木さんにお会いしたら「私を覚えていますか!」と云われたがすっかり忘れていた。
昭和63年に宮中献穀の東京都代表としてご尊父の初五郎さんにお世話になったが、その時、後継者夫妻としてご一緒にお田植えを斎行していただいた。
「初五郎の息子です」と云われて思い出した。95歳でご健在だというから、そのうちご挨拶に行こうと思っている。
鈴木さんは、この度の役員改選で昭島市農業経営者クラブの会長に就任された。
また、講演後に、拝島町の臼井進さんからご自身の取り組みについて報告を受けたが、拝島ネギは奥多摩街道沿いの土壌が一番合っているようだとか、優良種の系統選抜を個人的に行っている等、嬉しくなるような話を報告された。
臼井さんは、現役時代の先輩のお兄さんで、似ているとは思っていたが、名前を言われるまで気が付かなかった。昔は養鶏農家だったがネギを栽培しているとは知らなかった。
宮沢の小町僖一さんも栽培していて、すでに販売もしているという。
拝島ネギは、葉まで柔らかくて、美味しいからと近隣でも人気があり、
講演では、昭島市以外でも栽培している事例をいくつか紹介した。
立川市の小林玉来さんは拝島ネギを作り続けている。
昨年の3月に、小平の宮寺光政さんとで、話を聞きに伺ったが、
上の写真をクリツクする
宮寺さんは、小林さんからいただいたタネで、今年から栽培が始まっている。
また今年から、都立瑞穂農芸高校で始まったことも紹介したが、
上の写真をクリックすると、「広がれつながれ 江戸東京野菜」のブログにリンクする。
現在、江戸東京野菜としてのネギは、砂村一本ネギしか認められていないが、他に、千住ネギ、世田谷区砧地区の宇奈根ネギのタネが確認されている。
砂村一本ネギの栽培は、葛飾区新宿の矢作東一さんが栽培していることを紹介した。
また、第五砂町小学校では、砂村一本ネギを栽培してタネを次代に伝える贈呈式を行っていることも参考にお話しした。
また、東大農場でも千住ネギの栽培が始まったこともお伝えした。
同市では、秋にはお披露目を行うとしているが、当然、美味しく食べさせることが重要だと、お披露目のやり方についても、一言アドバイスをしておいた。
会場には、植田芳雄さん、清水巌さん、小町明雄さん、田島昭和さん、杉崎源三郎さんと、昔お世話になった方々が、出席されていた。
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打合せに市役所に伺った時、一階の昭島市特産物展示コーナーが目についた。
お披露目後には、ここにも拝島ネギが入り、紹介されるのだろう。