野菜の学校の特別講演として開催された、「伝統野菜が面白い !!」に、伝統野菜に取り組む各界の方々が集まった。
NPO法人 野菜と文化のフォーラム「野菜の学校」の特別講座として開催されたもので、6月1日、13時から、渋谷区神宮前にある、東京ウィメンズプラザ の視聴覚教室で開催された。
開会に当たり、野菜の学校の大澤敬之校長( 道の駅 八王子滝山・ァーム滝山 組合長) の挨拶で始まった。
野菜の学校は、これまで2010年から実施されてきたが、引き続き 2013年度の、第1回として、開催されたもの。
江頭宏昌氏 山形大学農学部准教授
講演目次
1.自分の問題意識 科学する目的は何か
2.伝統野菜と出会うまで川喜田二郎先生と青葉高先生、二人の著書が私に与えた衝撃
3.3つの科学を活用した一つの研究紹介
4.伝統野菜と在来野菜と在来作物の関係
5.在来作物の消失と継承の原因
6.在来作物の魅力
7.在来作物は地域活性化に役立つか
8.伝統野菜のこれから
江頭先生が、伝統野菜に取り組み始めたきっかけなどプライベートな話から始まった。
科学や、化学技術の向かう方う先は、はたしてこれでよいのか・・
問題を創造的に解決するには、書斎科学、野外科学、実験科学という3つの科学が必要と・・・。
在来作物の研究に取り組む。
在来作物の研究へ3つの科学を組み合わせてアプローチ。
特に印象に残ったのは、これからの伝統野菜の売り方として、「伝統野菜は品物を売るんではなくて、文化を学ぶ道具にする。在来作物に付随してきた情報を売ると考えた方が、これからの伝統野菜の売り方だろうと考えている。」
「観光と結びつけるなら、伝統野菜の生産現場に足を運んでもらって、生産者の人の苦労話を聞くとか、レストランや、旅館の女将さんたちから、その土地に伝わる食文化の話を聞いたり、地元として情報が共有されていて、お客さんが旅に来てよかったと思えるような、情報を共有し楽しめるような利用の仕方が、伝統野菜の利用のあり方だ」と先生は語った。
また、伝統野菜をうまく伝えるにはとして、「その野菜の売りは何かを整理しておく必要がある。味に特徴のあるものもあれば、、味は変わりがないが、その野菜の持つ、ストーリー、歴史、物語に魅力があるものもある。また、健康機能性にすぐれている作物もある。この野菜の特徴はこれですと、整理して伝えることが大切だ。」
これまでの江戸東京野菜の普及推進がそれで、改めて江頭先生の説得力ある、お話に意を強くしたところだ。
山本謙治氏(株)グットテーブルズ
やまけんさんは、現役時代の十年前に新しい流通と云うことでネツト市場の話を聞いたことがある。
その後、2010年に「野菜の学校」で再会したわけだが、日本ばかりか外国にも足を延ばした経験の積み重ねは、ヤマケンさんを一回りも二回りも大きくしていた。
今回は、
の方程式で、滋賀県の日野菜を初め、トウモロコシ、水茄子、辛味大根、キュウリ等について語る。
「野菜は文化、文化は自由に拡大する。流通は文明、人が作った仕組み。
時に文化を文明が規制することが起こり、野菜文化が停滞することがおこるが、ともに共存しなければならない。」と・・・゜
、

野菜の学校は、2010年7月と、2012年4月に招いていただいたが、受講者がフードジャーナリストや野菜のソムリエ等、皆さん野菜についての専門家で、この場で、江戸東京野菜についていただいた評価は、その後の普及に大いに役立った。
寺島なすと千両ナスの食べ比べで、寺島ナスにいただいた、「加熱するとトロミが出て、味に深みがある」は、その後の、消費者の評価でも変わりなく、自信を持って普及することができた。
上の写真をクリツクすると、伝統野菜が集められた事例。

追録
会場では、江戸東京野菜コンシェルジュ育成講座で顔なじみの皆さんにお会いした。
主催者サイドでは、草間壽子さん、高橋芳江さん、御倉多公子さん。
また、YaHOOの大野憲司さん、NHKの小川有香さん、政義青果の近藤義春さん、育成講座役員の佐々木昭さん、納所二郎さん、福島秀史さん、講師の中田哲也さんもお見えになっていた。
また、会場には各界の皆さんがお見えになっていて、前にお会いしている東京青果の松井薫調査役には、
江戸東京野菜を栽培したいという新規農家の開拓、普及を、お願いした。
写真左から、コープみらいコープネット事業連合の植野敏弘農産担当部長、
JA全農・開発企画室の松田舞さん、JA全農東京センター川副雄哉主任も、江戸東京野菜に注目しているという。
上の写真をクリツクする
帰りに、江戸東京野菜の関係者、佐々木さん、納所さん、大野さん、福島さんの5人で渋谷に出た。
こんなことも初めてだが、皆さんで意見交換ができて有意義だった。
大野さんはこの後、都内で上映されている「よみがえりのレシピ」を観に出かけた。