先月末に、新宿区立柏木小学校 (齋藤等校長) で始まったマクワ瓜の栽培復活は、当ブログで紹介しているが、この取り組みを支援しているスタッフの1人女子栄養大の増田実り里さんから、報告があったので紹介する。
メールによると
4年2組の授業にお邪魔しました。
授業内容
・先日、大竹先生がご講義なさった内容(鳴子瓜の由来、鳴子瓜の仲間、育て方、食べ方)のおさらい
・畑へ行って、鳴子瓜の摘心について勉強。
1本だけ、私が見本を見せ(写真の無印の方。本づるを5葉のところで摘心)ました。
後で子ども達が残りの3本の摘心をするそうです。
・教室へ戻って鳴子瓜の葉の観察。
キュウリやスイカの皮と同じ臭いがすることや、傷から水が出ることや、チクチクすることが面白いようでした。
葉っぱは食べられるのかと聞かれたので、「毒ではないけどおいしくないよ」と答えたら、何人かはかじってみていました。
子供の好奇心は素晴らしいです。」

15日、新宿区役所に行く用事があったので、終わってから新宿のまち興しを内藤トウガラシで行っている成田重行先生と一緒に柏木小学校に伺った。
成田先生は、神田川流域にお住まいだから、この辺りは庭のようなもの。
上の写真をクリックする
途中、鳴子うりのゆかりの成子天神社に立ち寄ったが、境内のマンション建設もだいぶ進み、御社殿も完成間際だった。

急に思い立っての訪問でお休みだったが、用務員さんに電話をして校庭に入れていただいた。
茎のところが折れたような傷がついていたが、すでに、マクワウリは可愛い実をつけていた。
新宿ゆかりの野菜で、まちおこしを推進している、根本二郎新宿区議は、6月10日開かれた、区議会第2回定例本会議会の代表質問で、「野菜栽培を通して、歴史を知る取り組みを各学校が行うことについて」質問しているが
答弁に立った教育長は
「区内のいくつかの学校では、児童生徒が江戸伝続野菜を大切に育てています。
例えば、四谷小の内藤唐辛子や柏木小の鳴子瓜など、江戸伝統野菜を栽培することを通して、当時の人々の暮らしや地域の歴史に触れる学習を行っています。
このような活動は、子供たちが地域を理解し親しみを深める上で重要であり、・・・・・
(省略)
今後も教育委員会としては、学校の主体性や地域の特性を生かした創意工夫ある教育活動を支援してまいります。」
と区としても柏木小の取り組みをすでに認識していた。
府中市誌に掲載された、第五章元禄・享保期の府中、第一節 御前栽瓜の栽培の府中農民848p
に、府中と並び、真桑瓜の栽培・上納を課せられた、江戸柏木の成子の御前栽について、文政の「江戸町方書上」に、
「一、当所名産鳴子瓜の儀は、元和年中の頃、専ら作り上納致し候由。年々瓜畑を選び、反別・持主名前など書上げ作り申し候由・・・・。」と、秀忠、家光の時代を紹介している。