今年の2月中旬に都立農業高校を訪ねた。
同校都市園芸科の大谷敦子教諭には、伝統小松菜、練馬ダイコン、伝統大蔵ダイコン、東京うど等を栽培してもらっていて、当ブログでも紹介している。
今年は、府中の伝統野菜・マクワウリの栽培をお願いしたいと思っていたが、昨年、都立瑞穂農芸高校の副校長から同校の校長に栄転された久保田弘先生に、ご挨拶かたがた伺ったもの。
久保田校長には、引き続き江戸東京野菜の栽培についてご理解をいただいたので、同席いただいた大谷先生にも改めて協力をお願いし、府中の伝統野菜「御用瓜」を復活させるために、美濃の「真桑瓜」のタネをお渡しして栽培をお願いしていた。
「元和三巳年(1617)将軍秀忠の頃以降、江戸幕府は、美濃のマクワ瓜名人を毎年府中に呼び、幕府に納めるための「御用瓜」を栽培させた」と云う同市の史料に基づき取り組んできたもの。
大谷先生には時々、電話で播種されたか!、芽が出てきたのか!、雌花がついたか!、などと様子を伺っていたが、頼みっぱなしで同校には伺えずに失礼していた。
府中では、西府町の石川孝治さんにも、同じタネで「御用瓜」の栽培をお願いしていることは、当ブログでも紹介している。
御用瓜の栽培を行っているのは、都市園芸科2年生で生産専攻をとっている16名の生徒さんで、。授業名は「専攻野菜」。
栽培は、新しいハウス内で、8本の御用瓜を栽培してくれていて、ご覧のように成績優秀で早くも収穫を迎えていた。
大谷先生から、いつ収穫したらいいかと相談されたが、蔓から瓜が取れたときと、お話ししていたら、取れた御用瓜があった。
生徒さん方は、他の授業でいなかったので大谷先生に持っていただいた。
「香りもよく、ほんのり甘くて(糖度10)美味しかったです。
生徒も普通のマクワウリより美味しいと言ってました。
これが幕府献上の味かーなど盛り上がっていました。」

露地栽培の方も見せていただいた。
アーチ栽培で、手前からゴーヤ、中ほどがキュウリ、奥が御用瓜で、4本植えられていた。
上の写真をクリツクする
露地物は、産地と同じように8月上中旬の収穫期に向けて生育していた。
大谷先生に、御用瓜のカーテンなどできませんかとお聞きしたら、アーチ式の様子では、若干、草勢が落ちるようだとの話だった。
上の写真をクリックする
ハウス内に比べ、露地の方が蔓が太いのでお聞きしたが、露地の方が肥料が効いているとのことで、雌花が幾つも見つかった。