7月に、浅草木馬亭で開催された「もの売り・大道芸☆東京野菜コレクション2013」のステージで、ゲストの金子ざん氏がウリ物語のひとり芝居を熱演したことから、
「マクワウリを一度食べたい」との思いで、マクワウリのシーズンに、マクワウリを食べる会を実施するので、希望者は、アンケートに書いてください! と、上島敏昭さんが語りかけたことが実現したもので、当ブログではご案内していた。

新潟県に伝わる「飴や踊り」をアレンジして、「野菜踊り」
ヨッシャ、ヨシャで銭もってこい!。
最後に客席に、踊り手から飴がばらまかれた。
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会場はJR東中野駅の、ホーム寄りに「ポレポレ坐」があった。

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当日の出演者の記念撮影

野菜をテーマにした雑芸団の演技を鑑賞しながら、旬の東京野菜料理をたべる企画。
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野菜サラダは、マスタードグリーンとレッド。白ゴーヤと赤玉ねぎ。
グリーとブラウンのミニトマト。スイスチャード、スティクセニョール、ルッコラセルバチコ、
モロヘイヤ、白オクラ、赤オクラに鰹節をまぶした。
ポテトサラダは、紫ジャガイモ、キタアカリ、紫バジル。
内藤カボチャに、ヒジキの炒めものに葉とうがらし。
これらを、袋状のビタパンに入れて、いただいたが、これは美味い!。
デザートは、黒系ブドウは、高尾、緑系ブドウは黄玉、薄赤系ブドウは紅環、これも東京・東村山産。
これらは、東京野菜STYLEの阿部千由紀さんがセットしたもの。

開会に先立って、ポレポレタイムス社の島津滋人氏が、ご挨拶。
「この話があったのが、2週間前。したがって告知もできず、浅草雑芸団の皆さん、東京野菜関係者、ポレポレ坐のリピーターの客様と、連絡ができる人に集まっていただいた。
したがって雑芸団の皆さんにも1人3000円の会費を払っていただいての開催です。
今後、江戸東京野菜が旬のときに、年3回ぐらいは、やりたい」と心強いご挨拶。
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会場には、色々と情報をいただいている本荘暁子さん、マクワウリの卒論をまとめている増田実り里さんも、
江戸甘味噌の牛山正樹専務(東京タケヤ販売(株))から、江戸味噌が提供された。
福岡県豊前市の後藤元秀市長がお見えになり、博多出身のミュゼダクリの納所二郎氏と意気投合して乾杯!。
浅草雑芸団の皆さんも食事をしてから・・・・

成田重行先生が、江戸東京野菜のクイズを出第、成田先生のうんちくが素晴らしい。
ウドのクイズが終わったところで、ウドのスティックが用意され、江戸甘味噌でいただいた。
そして、問題は「寺島ナス」へと・・・
後藤市長さんは、豊前市の特産物などを紹介された。
豊前市の伝統野菜「三毛門カボチャ」を使った焼酎「鎮盛(しげもり)」、豊前の「みやこハム」。
カボチャの渡来は1541年、ポルトガルから大分の大友宗麟に贈ったのが最初といわれているが、同じ頃、豊前のお城にも・・・・
400年余に わたって福岡県豊前市で「三毛門カボチャ」として守り育てられ、南蛮渡来の遺伝子を引き継いでいる。
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成田先生が衣装を変えて登場、紙芝居「内藤とうがらし復活物語」。
途中からは、アコーデオンのバックグランドミュージックが流れる中での熱演。
引き続き、上島さんの「唐辛子売り」の口上、
注文はありますか !、と云うので、大声で「大辛」と、注文、お金を払おうと思ったら、「今日は御代はいらない、」と云うのでいただいてきた。
上島さん、ありがとうございました。
現在、成田先生の要請で、練馬の渡戸秀行さんと、小平市の宮寺光正さんが、内藤唐辛子の採種に取り組んでいる。

ここで、上島さんが「マクワウリ」の歌を作ってきたと、会場の皆さんに歌詞が配られた。
コ、コ、コ、コ コケツコ
コ、コ、コ、コ コケツコ
わたしはミネソタのたまご売り
まちじゆうで一番の人気者 私の卵を買わないか
卵に黄味と 白味がなけりゃ お代はいらない
コ、コ、ココツコ コケッコ
替え歌・東京のマクワウリ
※ マ、マ、マ、マ マクワ マ、マ、マ、マ マクワ
わたしは東京のマクワウリ
先祖は、 美濃のマクワ村 お江戸に幕府が出来た時
将軍様に 召し出され いまではお江戸の
マ、マ、ママッマ マクワ
※ 繰り返し
アジウリ、カラウリ、ボンテンウリ アマウリ、ナシウリ、コガネウリ
キナウリ、ミヤコウリ、カンロ、テンカ 名前もいろいろ
マ、マ、ママッマ マクワ
※ 繰り返し
東京の真夏の風物詩 井戸で冷やして皮むいて
二つに切って、かぶりついたら
タネまで丸呑み
マ、マ、ママッマ マクワ
会場は、全員での大合唱となった。
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会場には、宮寺さんの内藤トウガラシと内藤カボチャ、そして金マクワウリが展示された。
本田ウリは銀マクワウリとして内田和子さんが栽培していた。
浅草の木馬館で、拍手喝采を浴びた、金子ざん氏の、「一人宝塚」は、「まくわうり物語」。
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金子ざん氏が、本田ウリに、鳴子瓜の物語を好演。
今回は、ステージから客席の椅子の上に飛び乗っての熱演で、大爆笑 !、
会場は、余韻が静まるのに時間がかかった。
そんな中で、鳴子瓜と本田瓜が各テーブルに並べられた。
成田先生から、江戸東京・伝統野菜研究会の大竹に、ご指名があり、本田ウリと鳴子ウリの説明をするようにとのことで・・・
会場の近くを流れる神田川の畔、青梅街道沿いの鳴子坂の周辺で、江戸の頃から栽培されていた小振りの鳴子瓜は、金真桑とも呼ばれているが生産者は小平市の宮寺光政さんが栽培したもの。
また、大振りの銀真桑は、中川流域の本田地区(葛飾区立石)で栽培されていた本田ウリ。
足立区興野の内田和子さんが、数回に分けて収穫できるように栽培していたもので、今年最後の本田ウリだった。
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本田ウリには、後藤市長が持ってきていただいた「生ハム」がかかっていたが、生ハムの塩気が、本田ウリの甘味を引き出した、豊前市産と東京産のコラボで、皆さんに美味しいと云っていただいた。
真桑瓜の故郷、美濃の真桑村には、
上島さんの解説によると、重要無形民俗文化財に指定された人形浄瑠璃の、「真桑人形浄瑠璃」が伝わっている。
そこで、この日のための新作、上島さんの口上から、
東西、東〜西〜、
・・・ご覧に入れまするは、真桑文楽、外題「八百屋お七 、火の見櫓の段」。
本日は特別バージョンといたしまして「青物づくし 入れ口上」といたしまする。
金子ざん氏、今度は太夫姿か、琵琶法師か、口三味線で、ベン、べん、ベン・・・、
この、人形浄瑠璃は、人形ではなく、落語の「二人羽織」。
後ろの黒子が両手を演じ、本人は両足を演じると云うもの。

べんべん・・・・
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家の家業が、八百屋とて、思いの筍(丈)を青物づくしで申すなら、
胡椒(小姓)の吉三さんにホウレンソウ(惚れ)、心の底から大豆(大好)きよ、
苺(一度)あったその日から、想像人参(妊娠)するような、大葉(大馬鹿)か
ものではないけれど、西瓜(好いた)気分にうそは茄子(ない)、べんべん・・・
あなたの嫁菜(嫁)に、えんどう豆(縁・・)、桃・栗三年、柿八年、
お前白菜(百歳)、わしゃ九十 九条葱(九十九歳)、ともに白髪葱(白髪)が
生えるまで、生姜(生涯)い、お蕎麦(そば)で、暮らせタラの芽、
こう慈姑(後悔)は、芥子粒ほど、ナイ、ナイ内藤唐辛子、べんべん・・・
もしもこの世で添われぬときは、女ごころの人文字草、ウド、ウドする気は
すたんぽ捨てて、しでの山芋(病)も、杏子(三途)の川も、
ともに手に手をとり蕪と、二人で渡れば、小松菜(困らな)い、
あらあらかしこ〜〜。 でんでんでんでんでん・・・・・・
野菜尽くしのテンポの良さと、二人羽織の手足の動きが面白く、笑いの連続。
NPO法人おいしい水大使館が作った、「東京野菜STYLE」の資料も配られていた。