八王子しょうがを栽培している、中西真一さんが、八王子市永福稲荷神社例祭の「生姜まつり」と、あきる野市二宮神社の「生姜祭り」用に出荷するという生姜をいただいたことは当ブログで紹介した。
中西さんの生姜が出荷されたというので、9日、あきる野市の二宮神社の例大祭「生姜祭り」に出掛けた。
鎮守御祭禮の幟の立つ、鳥居をくぐって急な石段を登って境内に・・・
(下の写真をクリックする)
氏子の皆さんは社務所で、8日の宵宮から「厄除生姜」を授かるが、境内の社殿に向かうテントでは、氏子会が1袋500円で販売している。
同神社に伝わる、生姜祭りの由来によると・・・、
毎年9月9日の二宮神社の秋季例大祭には、古くから祭神への供え物として「牛の舌の形をした餅」・「子持ちの里芋」・「葉根付き生姜」の三点を供えることになっている。
そもそも、二宮近辺でとれた生姜を、いつの頃からか例大祭の神前に供え、
それを食べると、「二宮神社の生姜を食べると風邪を引かない」「一年間無病息災 厄除けになる」と伝わり、祭りの境内に生姜売りの店が立ち並ぶようになった。
近郷近在の善男善女は、厄除生姜を求めて多く訪れるようになったと云う。
確かに、15時頃に神社に行ったが、五日市線立川方面から来た年配の方たちが東秋留駅で下車し、ホームには生姜を持った方々が立川行きを待っていた。
前日の宵宮は、8日の16時からで、19時からは太鼓の町内巡行も行われた。
9日は、例大祭の式典後、11時半から神輿の宮出し、があり、宮入は19時に決まっている。
難関の49段の石段のぼりは圧巻で、YouTube で配されている。
しかも、宮入後に、境内の仮設舞台では、東京都指定無形民俗文化財の「秋川歌舞伎」が、あきる野市立東中学の生徒、市立東秋留小学校の生徒たちが演じ、地域の伝統文化を伝えている。
東京にも残っている村祭りの原型「二宮神社の生姜祭り」が、こんなに盛大なものだったとは、知らなかった。

そして、生姜の販売は9日の神事が執り行われた後、11時半からと決まっている。
これは、生姜は神様からの授かり物と考えられており、生姜の販売は9日の神事が執り行われた後と、申し合わせになっている。
上の写真をクリツクする
境内の脇から都道168号線に下る、なだらかな坂道には、厄除生姜を売る店が並び、宮入が済んだ後、深夜まで販売されている。
中西さんの「八王子しょうが」はどこの店で売っているのか、探してみたが、積んである箱は千葉県産が多く、しかもどれも「厄除生姜 二宮神社」とあり、多摩産伝統の「八王子しょうが」増産の必要性を強く感じたものだ。

東秋留駅から都道168号線沿いにも、店がたくさん出ていた。
上の写真をクリックする
都道168号線を渡った反対側には、二宮神社の「お池」がある。
池の周りには、住宅がせまっていたが、綺麗な湧き水がたたえられ、川となって流れ出ていた。
池の方から見上げる神社の高低差、神社の後ろに広がるあきる台地の農地から湧き出る清水で、カメラを振ると後ろが二宮神社。
この湧水は、東京都選定「東京の名湧水57選」のひとつに数えられている。