東京都農業祭は、1日に農産物の搬入があり、江戸東京野菜の展示・ディスプレーは主催者から任されていて、江戸東京野菜コンシェルジュ育成協議会の納所二郎副会長と役員の佐々木昭さんとで飾りつけを行い、2日、3日は江戸東京野菜の展示コーナーで、訪ねてくれた方々のお相手をさせていただいた。
そして、4日は孫の「着袴の儀」として七五三詣だった。
孫の七五三詣の話は夏から家族が集まるとその話が出ていて、明治神宮にお参りしたいとの希望で、早々と予約を入れていた。
11月は明治神宮の大祭もあり混み合うだろうと、文化の日を避けて4日の大安にお願いしていた。
当日は少し早めに家を出たが、中央高速がすいていたので、1時間も早く社務所に着いた。
文化の日は特異日で例年天候に恵まれていたが、この日は小雨が降っていた。
正式参拝は、大太鼓がたたかれてから執り行われ、孫は、大太鼓の音に驚いて、振り返って大太鼓をしはばらく見ていたが、父親に促されて・・・。
玉串を奉天して健やかな成長を祈願した。
その後、お神酒をいただき、神楽殿で神楽「倭(やまと)舞」を奉納した。
直会は、紀尾井町のホテルで、家族団欒、和やかな思い出を作ることができた。
ホテルでもお祝いとして千歳飴をいただいたが、これは昔ながらのクラッシックなデザインの飴袋で懐かしいものだ。
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亀戸大根栽培の第一人者、葛飾高砂の鈴木藤一さんは、毎年、東京都農業祭には亀戸大根を藁で縛って出してくれる。
農業祭に出していただく荷姿は、皆さんに一本いっぽん真白い大根がわかるように、平たくまるっていただいているが、これが鈴木さんの優しさだ。
本来は左下の写真のように、まるく。
藁で縛ったところを持っても、大根がバラケない。大切に作った亀戸大根を、消費者に美しい形のまま届けたいとする生産者気持ちで、鈴木さんの話では「亀の形」だという。まさに生産者の美学である。
しかし、亀の形と言ってもピンとこない人が多くなっている。
昔から万年生きるめでたい老亀のデザインは、亀の甲羅に海藻が生えていたり、白髪が生えていたりの絵が描かれていたもので、千歳飴の袋に描かれた老亀と荷姿を比べると、亀の形を表していることが、理解していただけるだろう。
尾張屋版の江戸切絵図、大名小路のお城には、徳川家の繁栄を祈念して鶴亀が描かれているが、亀には甲羅に毛のようなものが生えている。

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明治神宮にはも平成9年に「江戸東京の農業 代々木野と周辺の村落」の説明板を建立している。
説明板が明治神宮境内に設置されていると云っても、広大な敷地のどこに?、 と良く聞かれるが、東京都農業祭が開かれる会場前にある。
そこは、明治神宮宝物殿入口の脇にある、水飲み場の近くに建てられている。
農業祭の当日は、車が駐車されていてその陰に隠れて見つけることは難しかったもしれない。