あっぱれ野菜! SUDY&CAFÉで、皇居外苑の楠公レストハウスの「江戸エコ行楽重・会席」について、ご案内してきた。
当日は、江戸東京野菜コンシェルジュの皆さんの他、江戸東京野菜を食べてみたいという方など、15名が参加された。

楠公レストハウスは、皇居外苑の楠正成の銅像の近くにあり、皇居観光のバスが駐車し、食事をとる、レストハウス。
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楠公レストハウスでは、2010年8月、江戸時代の料理書により、東京家政大学の江原絢子教授(当時)の指導で、安部憲昭総料理長が再現し、「江戸エコ行楽重・参の重」として発表、話題を呼んだ。
2011年9月には、「与の重」としてお造りを加えた。この与の重は今年の2月にいただいている。
そして、2013年7月に、江戸エコ行楽重・会席」を発表し、9月から販売を開始したが、この事は、当ブログで紹介している。
「日本人の伝統的な和食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録が確定したという状況の中で、「江戸エコ行楽中の会席」をいただき、学ぶことは意義のあることだと企画したもの。
そもそもユネスコ登録への取り組みは、2010年、フランスの美食術が登録されたことを祝って、ベルサイユ宮殿の大晩餐会で三國清三シェフが前菜を担当したことから始まっていて、京都・菊乃井の村田吉弘料理長や服部幸應先生が国を動かし今日に至った経緯をお話した。
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安部総料理長にも、江戸エコ行楽重に取り組んだ経緯や、個々のお料理について解説を戴いた。
調味料にしても、当時の作り方にこだわったものを仕入れて使っていると、紹介していただいた。

今回は、この企画の段階で、この時期収穫できるものを持ち込んで、安部総料理長に調理してもらおうと計画していて、小平の宮寺光政さんの品川かぶや西東京市の矢ケ崎宏行さんの青茎三河島菜を前日、納所二郎会長が持ち込んでいて、当日は大きな木の桶に入れてディスプレーしてくれていた。
夏に伺っていたご縁もあり、今回の企画を知った、港区立青山小学校の竹村郷副校長から、現在栽培している野菜の提供のお話があり、ありがたく感謝して戴いたが、前日直接楠公レストランにお持ちいただいていた。
当ブログでも紹介したが、コカコーラ環境教育賞を受賞したが、それ以外にも、都市緑化機構の緑都市賞奨励賞、港区環境に関する自主研究では最優秀賞と学校賞を受賞している。
青山小の皆さんありがとうございました。
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竹村副校長からは、お写真もいただいたが、同校の屋上菜園は良く整備され管理れていて、産物も立派な出来栄えだった。

安部総料理長が、今回の企画用に、特別バージョンの秋冬「江戸エコ行楽重・会席」を調理していただいた。

「紅白のり笹巻」は、熊笹の部分を、青茎三河島菜の大きな葉を利用して巻いていただいた。

「こけらずし」には、伝統小松菜を使っていただいた。

こはだをネタにオカラで握っている雪花菜(きらずずし)には、ピンクに染めた生姜の酢漬け「染紫姜(そめはじかみ)」を添えてあるが、今回は「品川かぶ」の甘酢漬けを加えていただいた。

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「がんもどき大根」、江戸の料理書には飛龍頭(ひりょうず)は、雁の肉の味に似せたものだそうだが、これには切り干し大根を使って揚げていて、醤油をしみこませた練馬大根のおろしで戴いた。

当座漬けも、金町こかぶに内藤トウガラシ、昆布等で漬けこんだ。これも特別に江戸東京野菜で作っていただいた。

それ以外にも、鹿煮(ししに)と牛蒡
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野菜の煮物、今回はかぶにけしの実をまぶしてある。
干しずいきの胡麻和え、金目鯛田楽、白胡麻のカステラ、温州ミカン、味噌汁は狸汁で、蒟蒻を油で揚げることで肉の感じを生み出している。
帰りがけに、納所さんから、楠公レストハウスと同じ、一般財団法人 国民公園協会の新宿御苑のレストランにも、江戸東京野菜を使ってもらおうと、かねてから江戸東京野菜に協力をはいただいている、本荘暁子さんを訪ねた。
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本荘さんは、業務課長の伊藤秀雄総料理長も呼んでくれて、納所さん、佐々木昭さん、福島秀史さんの4人で、話を伺った。
新宿御苑の「レストランゆりのき」では、すでに「内藤トウガラシ」のお料理やスイーツを出しているが、この時期、練馬大根や伝統大蔵大根も使ってみたいと、伊藤総料理長は、江戸東京野菜にエールを送ってくれた。
このことは、近いうちに実現したいと思っている。
祖父さんは、書家で大竹亀洞と云ったが、昔日展に出したという軸が実家の床の間に掛かっている。
楠公湊川碑を隷書で書いている。