公益財団法人・東京都農林水産振興財団(松本義憲理事長)では、平成25年度 都民交流事業として、生産者と都民との交流を図る、「地産地消シンポジウム」を、このほど立川グランドホテルで開催したが、当ブログでも案内していた。
新鮮で安心・安全な農畜産物を供給し、都市環境の保全や防災、安らぎ、食育としても注目される「東京農業」。
「地産地消」への関心が高まる昨今、東京産の旬の野菜が食べられる飲食店が増えている。
東京で収穫されたものを東京で消費することで、鮮度や味に加え生産者と消費者の距離を縮め、食に対する安心や地場農業に対する理解が得られることにもつながっている。

そこで、都内で東京産を味わえる飲食店とそこに旬の都内産食材を提供する生産者、そしてそれを味わう消費者に「地産地消」の魅力について語りあってもらい、これからの東京農業の新しい可能性を探ると云う。
上の写真をクリクする
同財団・松本義憲理事長は、あいさつの中で予定を上回る150余の参加者を得て開催できることにお礼を述べた。
また、来賓として、東京都農林水産部の武田直克安全安心・地産地消推進担当部長が、「和食のユネスコ無形文化遺産登録や、東京オリンピックの決定など、東京農業への追い風が吹いている。」として同シンポジウムが地産地消への取り組みをさらに推進することになるよう期待した。
会場には、事例発表の宮寺氏が収穫した野菜など、東京産の新鮮野菜が飾られた。
1部は、事例発表で、
@ 小平市でスーパーや「とうきょう特産食材使用店」に食材を供給する生産者として、江戸東京野菜の栽培農家・宮寺光政氏が発表
江戸東京野菜との出会い
スーパーやとうきょう特産食材使用店に食材を供給。
東京野菜と食育。
A「東京都産農産物の伝統とおいしさを発見」は、
東京の旬を届ける料理人
神保佳永氏(HATAKE AOYAMA総料理長)
HATAKE AOYAMAとは、
シェフが “東京の食のありかた” を東京の子供たちに伝える。
東京の食の可能性を伝え、形にしていきたい。
A 陽気なお母さんの店「まちまきや」
八王子市で農業を営むお母さん達の惣菜店
井上京子氏(〔道の駅八王子滝山内〕)
農家のお母さんが店を立ち上げるまで
年間4,000万円の売り上げを出す店になるまで
そして現在になるまで

今回のシンポジウムの目玉は、「試食」
東京野菜で作った”旬の料理” の試食には、参加者が行列を作った。
上の写真をクリックする。
神保シェフのお料理は
写真左から、東京産の大根と鶏挽肉のリピエーノ、
のらぼう菜とベーコンのキッシュロレーヌ、
尚、レシピはここから。
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惣菜店「はちまきや」
写真左から、 東京Xと大根の煮物
東京Xのもつ煮
はちまきおこわ
尚、レシピはここから
第2部 パネルディスカッション
パネルディスカッションは、農業マーケティング研究所・山本和子所長のコーディネーターで始まった。
パネリストは事例発表者に加え、八王子の中西真一氏と、惣菜店「はちまきや」の皆さん、
中西さんについては、当ブログで紹介している。
そして、地産地消の仕事人として、ご指名を戴いた。
初めに10分発言の機会を戴いたので、江戸東京野菜を取り巻く情勢として、
国賓として来日した、フランスの大統領に、江戸東京野菜添えの料理が出され、家庭画報の国際版で、世界に発信されたこと。
又、江戸東京の歴史や文化を継承する野菜が「江戸東京野菜」で、都市農政運動の一手法としてベースにあるのは東京農業の振興で「ライフワーク」としていることを話した。
江戸東京野菜に関わるのは、生産者ばかりか、研究者、市場、青果店、飲食店としては、小平の中華麺の「なにや」、押上の「よしかつ」、神保シェフの「HATAKE AOYAMA」や「オテル・ドウ・ミクニ」の「とうきょう特産食材使用店」を紹介。
そして、「一歩先の地産地消」として、江戸東京野菜コンシェルジュが、各人のキャリアを生かして、東京の食材の普及推進に貢献化していることを紹介した。
会場からは、「とうきょう特産食材使用店」、小平市の「なにや」主人・松村幹男氏が、東京産農産物の素晴らしさをあげたうえで、価格は自信を持ってつけるようにと、東京の生産者を激励した。
同ホテル西洋料理の塩崎和喜料理長の協力を得て厨房で調理された、神保シェフの世界
惣菜店「はちまきや」のレシピにより、同ホテルで調理された。
会場には、日本農業新聞の妻木記者が見えていて、首都圏版に掲載してくれた。