2014年02月12日

かぶの食べ方を探るセミナーで、「分けとく山」野崎洋光総料理長から、かぶの美味しさを引き出すヒントを聞いてきた。


NPO法人野菜と文化のフォーラムでは「野菜の調理とおいしさ研究会」が、〜かぶの食べ方を探る〜を、先日、駒込の女子栄養大学 松柏軒で開催した。

野菜と文化のフォーラムでは、昨年までの「品種別調理特性研究会」を、料理のチカラで野菜の魅力を引き出して、消費拡大や野菜のおいしさの手がかりを探る「野菜の調理とおいしさ研究会」と名称を変更した。

今回は、野菜の家庭内消費はもちろんのこと、食の外部化が進むなかで、中食・外食においても野菜の幅広く多様な活用が求められつつあることから、日本人になじみの深い「かぶ」を取り上げたと云うもの。



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上の写真をクリックする
NPO 野菜と文化のフォーラム  大澤敬之理事長が「料理界の第一線で活躍の方や、惣菜業界をリードする企業の方の講演や、かぶの多様なメニュー提案の試食等を企画した。」と挨拶。

講演T「中食・外食における野菜メニューの最前線はどうなっているか」
 〜野菜を使った惣菜&メニューの現状〜
(株)ロック・フィールド購買本部 調達部長 ヘッドバイヤー田中秀幸氏


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講演 U「なぜ、おでんはかぶでなくて大根なのか?」
     〜かぶの美味しさを引き出す調理のヒント〜
  南麻布 「分けとく山」総料理長 野崎洋光氏

         
「かぶはアブラナ科で、かぶは菜の花だというのを知ってますか!
意外と知られていないのが、ワサビもアブラナ科です。
ワサビを加熱して美味しいですか!
新しい調理法は過熱をし過ぎないと云う事なんです。
野菜も活魚料理と一緒です。
菜の花は、80℃で2〜3分で茹でると、アブラナ科の味がして美味しいです。
80℃を簡単に作る方法は、
1リットルのお湯を沸かしたら300ccの水を加えると80℃です。

花ワサビは、70〜80°で2〜3分で茹でると、辛味成分が活きるんです。」


実体験から得られた話は、理論的で、分かりやすく、会場に問いかけながら話を進めていくが、その説得力が人気の秘密のようだ。

講演の後、名刺交換をさせていただいたが、今後、東京の伝統野菜についても注目していただくようお願いしたが、色々と教えてくださいということだった。


試食会   
ニーズや対象に合わせたかぶのメニュー提案と試食




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かぶとせりのヨーグルトのサラダ〜サラダ〜
徳島産、武蔵野種苗園 「白寿」を使用

野菜を手軽に食べるメニューとしてのサラダ需要は増加しています。
かぶは生で食べることはまだ多くないようですが、
サラダアイテムになる野菜です。
春のかぶの柔らかさとみずみずしさを生かすように、
コクのあるドレッシングで和えました。(レシピ:白戸啓子)

上の写真をクリックする
かぶのキムチ和え   〜葉もー緒に活用〜
 
千葉県産 トーホク交配「白涼」を使用
白涼は、身がしっかりしていて、くせがない。

 かぶの葉は栄養価も高く美味しいので、廃棄せずに活用したいものです。
(レシピ:新田美砂子)

かぶのポタージュ  〜高齢者向け〜   
千葉県産 みかど協和「F1はくれい」を使用
40年前から味が良く、春取り、秋取りがある。

かぶの滑らかな口触りと甘味を味わえるポタージュスープです。
ポタージュスープは適度なとろみがついているので、
膝下障害などがある高齢者にも食べやすいとされています。
(野菜の調理とおいしさ研究会)





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上の写真をクリックする
ふろふきかぶのごま餡 〜高齢者向け〜

  
千葉県産 トーホク交配「白涼」使用

 とろける位やわらかいかぶは、舌でも軽くつぶせます。
 かぶをまるごと1個使っているのでボリュームもあり、
かぶの甘さとごまの風味を味わうことができるメニューです。
(レシピ:白戸啓子)




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かぶのピクルス  〜保存食〜    
神奈川産 サカタのタネ「あやめ雪」を使用
あやめ雪は、見ためで肉質はやわらかで、甘い。
ラディシュタイプに作ることもできる。

かぶを季節の野菜と一緒に酢漬けして、
サラダ感覚で気軽にかぶを食べていただく保存食です。
瓶詰めやパック詰めをした農産加工品、
キット野菜(野菜+ピクルス液)などにも応用可能です。
(レシピ:新田美砂子)




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かぶのレンジ蒸し じやこだれ〜簡単料理〜
徳島産、武蔵野種苗園 「白寿」使用

 身近な野菜&かぶを使って電子レンジで簡単に作れる料理です
 ちょっと野菜が足りないときに作れる簡単な一品です。
(レシピ:新田美砂子)

かぶと飛竜頭の含め煮 〜伝統的な料理〜 
武蔵野種苗園 茨城産「CR雪峰」を使用
CR雪峰は、しっかりした肉質。

 和食の伝統的な煮物の手法である含め煮は
煮汁の旨みで素材の持ち味を生かします
野菜の調理とおいしさ研究会

かぶときのこの豆乳グラタン 〜若者向け〜
武蔵野種苗園 茨城産「CR雪峰」使用
  あまり普段かぶを食べる機会のない若い人達にかぶを食べてもらうために
  若者に人気のあるグラタンでかぶを使用しました。
  フライパン一つで作れて、鶏胸肉や豆乳を使用して軽めに仕上げています
(レシピ:新田美砂子)


かぶとエリンギのイタリア風妙め煮 〜若者向け〜
千葉県柏産 かねこ種苗「ゆきわらし」を使用
ゆきわらしは、甘みが強くジューシー、生で食べられる。

 にんにく、オリーブオイル、アンチョビ等のイタリア食材に慣れ親しんでいる
 若い人達にもかぶの美味しさを知っていただける料理です
 妙めた後にスープを加えることで野菜の甘さとうま味が増します。
(レシピ:白戸啓子)

野菜の調理とおいしさ研究会スタッフ 城戸我夜子、新田美砂子、白戸啓子、舩橋俊二(東京シティ青果)、夏川美絵(東京青果)、




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参加種苗会社 
左上から、潟Tカタのタネ、兜髄野種苗園、潟gーホク、
左下から、丸種梶Aみかど協和梶Eカネコ種苗、タキイ種苗 (順不同)



会場には、AFCフォーラムで紹介した日本政策金融公庫テクニカルアドバイザーの吉岡宏先生が見えていたので、お礼を申し上げた。


posted by 大竹道茂 at 00:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 野菜と文化のフォーラム
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