「生産物のブランド化と知的財産権活用セミナー」については、先に当ブログで紹介したが、第1回が先日仙台青葉区の仙台パークビル4Fぐるなび仙台営業所を会場に開催された。
この事業を受けている(株)ぐるなび食材プモーション部門の京極政宏グループ長が挨拶に立った。
「この事業、農林水産省の「日本の食を広げるプロジェクト」の各事業と連携しながら、
全国にある埋もれた産品を幅広く周知し、模倣対策としての知的財産権の取得についての普及啓発を図りつつ、その利用拡大を推進し、
伝統野菜の消費を拡大すべく、全国各地域の伝統野菜や関連する産品等についての状況の把握を行うとともに、展示商談会や仮設販売による試験販売体験、レストランでの販促実証試験を実施する。
また、生産者や自治体向けに伝統野菜の歴史や地域としての取組状況、ブランディング等について、広く知見を共有するため、セミナーを実施することといたしました。」

伝統野菜について全国規模で農林水産省が取り上げたのは初めてのことで、伝統野菜についての定義すらない県も多いのが現状だ。
「江戸東京の伝統野菜に見る事例」と云うことでお話をさせていただいた。
東京では、固定種を基本としている。
昭和40年代から、大量生産、大量流通に対応した交配種が普及し、固定種にとってかわった。
例えば、小松菜などは、チンゲン菜と交配して病気に強く周年栽培ができる新しい野菜になった。
しかし交配種でも昔からの名前「小松菜」で販売しているのが現状だ。
東京では固定種と交配種を明確にして、昔からの固定種を「伝統小松菜」として、それには後関晩生小松菜と城南小松菜を指定している。
「昔の名前で出ています。」という交配種が、全国には結構多いのが現状だから、今後、各県での定義を明確にしていかないと、偽称にも受け取られ、一流飲食店やホテル、デパートなどでは扱いを控えるような動きともなっていく。

特許庁産業財産権の佐藤ちづる専門官が話をされた。
1、「知的財産」とはなにか?
−知的財産のイメージー
形のない商品の付加価値
安心安全、高品質、産地、美味しい、他にはない甘み、香り、
食感、見た目等、良いイメージ、ブランド価値が出てくる。
2、「知的財産権」とはなにか?
一野菜や加工品に関係する知的財産権の種類と内容−
知的財産はまねされやすい。
そのため、知的財産を排他的に独占できる権利が知的財産権。
地域ブランドでポイントとなる知的財産権
商標権・・・・野菜のネーミングや認証のロゴマーク、キャラクター
3、商品等のネーミングやマークの保護
一商標権と地域団体商標権の内容−
地域名と商品名のみからなる文字商標を保護する。
団体の適格要件は、加入の自由が保障されたJA、漁協、商工組合等
4、知って得する知的財産に関する支援策
一無料で相談できる、膏用が安くなる等−
セミナーではぐるなび大学の山崎啓輔さんにはお世話になった。
また新たな出会いもあった。
経済産業省東北経済産業局地域知財活動調査員の松田葵さん、
仙台市経済局農商工連携推進室の芳賀和香子さん、
マイティー千葉重の堀江智史部長、昭和培土(株)の川名圭部長、
JR東日本東北総合サービス地域活性部ブランド戦略課の石川達郎さん
と名刺交換をさせていただいた。
追伸
次回は【東京会場】
【日時】 3月4日(火)13:00 〜15:00
ぐるなび東京本社ぐるなび大学
【住所】東京都千代田区有楽町1−2−2東宝日比谷ビル6F
【定員】30名