京都市洛北の鷹峯で代々伝統野菜を栽培する農家、樋口昌孝さんに電話をした。「久しぶり大竹さん!」と懐かしい声が聞こえた。
樋口さんとは、2009年2月に金沢で開催された「伝統野菜サミット」で、お会いして以来だが、忘れないでいてくれていた。
先月、大雪の日に講演で埼玉まで来られたので、この機会に行こうと思っていたが、こちらも動きが取れず、大変な思いをして帰られたようだった。
今回は、農水省の「知的財産のセミナー」の講師を受けたので、京野菜の勉強もしておきたいと思っていたからで、
何度か樋口さんのお宅を訪れている「ひご野菜」普及のリーダー・北亜続子さんが、先日東京に見えた時に相談すると「喜んでくれると思うよ!」と云うので、思い切って電話をしてみたもの。
電話で、当日の予定として、11時に京都に着きますから、樋口さんの野菜が食べられる店を紹介してくださいとお願いして、その後畑に伺いますと伝えていた。
和食、フレンチとお店を考えてくれたようだが、京都駅の近くにある「リーガロイヤルホテル京都」の「グルマン橘」を紹介してくれた。
今野正悟シェフが、迎えてくれた。
前日、樋口さんからの電話では、シェフは休みと聞いていたが、わざわざ都合をつけてくれたようで恐縮だ。
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早速、「樋口さんの畑から戴いて来たものです!」と、トレーに乗せて持ってきてくれた。
聖護院だいこん、葉玉ねぎ、鷹峯ねぎ、堀川ごぼう、金時にんじん、聖護院かぶらが並んだ。
今野シェフは、携帯電話を取り出して樋口さんの畑ですと、何枚も畑の写真を見せてくれた。

お食事のお楽しみと云って最初に出された。
マグロの上に金時ニンジンの葉がアクセント。
今野シェフは、周4日は畑に来て、必要なものを自分で収穫して行くのだと、樋口さんから聞いていたが、樋口さんの信頼厚い料理人のひとりのようだ。
オマールエビとキャビアに鱒の卵、トマトソース
バルサミコビネガー、梅酢とあおさ海苔のフレンチドレッシング
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花菜と水菜の蕾、赤茎の水菜と水菜、壬生菜、サニーレタス、
春の味、ほんのりとした苦味も楽しめる。
オマールエビとキャビアに鱒の卵、トマトソース
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中央には、白菜漬け、ちょろぎ、二十日だいこん、
日野菜と金時ニンジンのピクルス、
一つひとつの食感の違いを楽しめる。

春キャベツの煮込み
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泡をかき混ぜると、エンドウ豆のグリーンが広がる。

シェリービネガーソース
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ほうれん草の上に、舞鶴港に上がったカワハギをオリーブオイルで焼いた。
最初にフランスパンが出てきたが、バターと唐辛子入りのオリーブオイルを用意してもらった。その後で、アツアツのパンも出てきた。

サーロインの網焼きと樋口農園のお野菜
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金時にんじん、鷹峯ねぎ、聖護院かぶ、四角に切った聖護院だいこん、
堀川ごぼう、と伝統野菜の数々が並んだ。
堀川ごぼうは、滝野川系のごぼうだそうだ。
豊臣秀吉の聚楽第跡の堀が、住民がごみ捨て場になっていた。
そこで芽を出し葉を茂らせていたのが堀川ごぼうだという言い伝えがある。
江戸とのご縁もある。
ずんぐりとしていて「す」が入っているのが特徴だが、皮の部分が滑らかな舌触りだった。
聖護院かぶの柔らかさと、聖護院だいこんの食感の違いも楽しめる。
鷹峯ねぎも軟白が甘くて美味しい。金時にんじんの香りがいい。
樋口農園の京野菜たちが、お肉の美味しさを引き立てていた。

さつま芋のアイスクリーム
左から アスパラガスのクリームブリュレ、花菜のムース、
ボルドー地方のお菓子カヌレ、そして、オレンジの白ワインゼリー。
今野シェフには、お客様も少ない時間帯だったので、付きっきりで説明を受けた。
まさに、「お・も・て・な・し」を戴いた。
これから、樋口農園に行くと伝えたら、親切にメモを書いてくれた。