2014年04月02日

「第2回 伝統野菜は長老に聞け !」は、澤地信康先生に学ぶ 東京特産野菜の足跡。

東京における伝統野菜の栽培が激減していることを知ったのが昭和60年代で、できることから始めようと取り組み始めたのが「江戸東京ゆかりの野菜と花」(農文協) の編纂で平成元年から取り組み、平成4年に発行することができたが、多くの研究者に執筆をお願いしたものだ

今日、固定種の時代から、交配種の時代になって40年以上経過したことから、固定種の栽培に精通している指導者は少なくなっている。
そこで、昨年、植松敬先生にお願いして、「伝統野菜は長老に聞け! 」を開催したが、参加者の皆さんからは好評をいただいた。

第2回は、「江戸東京ゆかりの野菜と花」の執筆に中心的な役割を果たされた元東京都農業試験場参事研究員の澤地信康先生にお願いすることとした。この事は当ブログで紹介している。




1-1001.jpg

当初予定していた日は、前日大雪が降ったことから、延期をさせていただいたが、40名を越える方々にご参加を戴いた。

上の写真をクリックする
資料集は、江戸東京野菜コンシェルジュの佐々木昭さんが作ってくれた。
今回のテーマは「澤地信康先生に学ぶ 東京特産野菜の足跡」で、胡瓜、大根等、その他では屋上菜園、


2-1ャ.JPG

上の写真をクリツクする
今回のテーマ、キュウリの原産地の話から入り、話は新宿農事試験場の福羽逸人の話に移り、明治に書いた「蔬菜栽培法」にキュウリが掲載されているが、当時キュウリは重要野菜ではなかったと・・・、ヨーロッパではピクルスにして食べたとある。
また、同誌には4種類ぐらい掲載されているが、馬込のようなタイプは掲載されていない。

したがって、日本のキュウリの品種に影響を与えたとは考えにくい。と云う。

江戸のキュウリは京都の影響を受けているという。中でも小さいキュウリが船で品川、葛西に入った。

関東周辺のキュウリは緑色が濃く小さいキュウリで、埼玉県の針ヶ谷種、落合種で節成性のものだ。

馬込にも、高井戸にもいろいろなのが出る・・・。真っ白からグリーンのものまである。

市場出荷するにはそろった方がいい。したがって同じつるから雄花を採って雌花に付けるが、「内翻劣性」と云う性質があり、だんだんに性質が弱くなる。そろえると発芽力などが弱まる。
馬込半白キュウリは性質の弱いキュウリで、隣のカブの雄花を付けることもする。

高井戸キュウリは苦みが特徴で、採種には苦みが少ない個体の蔓からとるようにしていたという。

話しは、大根のタネトリにまで至る。




3-1ャ.JPG

試食時間は、江戸東京野菜コンシェルジュの上原恭子さん(野菜ソムリエ)が作ってきてくれた。

今回のテーマに、馬込半白キュウリが入っていることから、上原さんは、馬込半白キュウリを元に、固定した相模半白キュウリを神奈川で栽培している吉川貴博さんに頼んで取り寄せた。

相模節成半白キュウリ(生での試食)
相模節成半白キュウリのハニーマスタードあえ
軽く塩をして水気を切った相模半白節成キュウリをハニーマスタードソースであえました。
写真中左
熊本長ニンジンのたたきニンジン(熊本 清正農園)
地元オススメの食べ方「たたきニンジン」、ゴボウで作るのと同じに作りました。
写真中右
*ノラボウ菜の茎の昆布〆(西東京市 矢ヶ崎農園)
甘くて美味しいノラボウ菜の太い茎だけをゆでて、美味しい塩と昆布で昆布〆にしました。
写真下左
ノラボウ菜の生キムチ
細い茎と葉のの部分をゆでて、サラダ感覚で食べられる生キムチにしました。
写真下右
*焼き金町コカブのマリネ(西東京市 矢ヶ崎農園)

8分通り火を通した金町コカブを赤い柚子胡椒でマリネしました。




4-111.jpg

今回生産者としては、西東京の矢ケ崎さんと新倉大次郎さん、三鷹の冨澤剛さんが参加されていた。

伝統野菜は、食べて皆さんにその味を知っていただくことが大切で、今回も皆さんは食べながら、生産者を中心に交流が深まっていった。



5-119.jpg

昨年の11月に発行された先生の母校都立農芸高等学校の機関誌に掲載した「屋上菜園」の内容が、参加者には驚きのようだった。

話しによると、秋から冬には、大根を栽培し、夏は毎年エンドウとスイカを栽培るという。

「連作の問題はない。13キロのスイカが採れる。スパーを負かすようなものが収穫される。

地中の微生物を利用するようにしているから、連作障害は起こらないという。
スイカの収穫が終わると、スイカの蔓や落ち葉などを畑にすき込むが、そのときに、尿素46%を落ち葉などにかけてやると、炭素率が20〜30ぐらいの比率になり、微生物が活発に働き、分解して土がフカフカになっている。
したがって、20年以上連作をしているが障害など起きない。」と、ノウハウを披露した。




6-1021.jpg

最後に、澤地先生も執筆者だった「江戸東京ゆかりの野菜と花」をお持ちの方にサインをされたが大勢並んだ。

上の写真をクリックする
私も、先生が執筆者の一人になっている「東京うど物語」を持参していたので、サインをしていただいた。

澤地先生は、懇親会にもご出席いただいた。
澤地先生、ありがとうございました。


追録



8-1ャ.JPG


参加された、江戸東京野菜コンシェルジュの御倉多公子さんが、「茄子守」を買ってきてくれた。

鎌倉銭洗辨財天の「願いがかなう茄子守」で、この茄子は鈴になっていて軽やかな音がする。

茄子のお守りは、他に白鬚神社の「寺島茄子」があるが、野菜のお守りは何かホッとするし、お洒落だ。

御倉さんありがとうございます。


posted by 大竹道茂 at 00:09| Comment(0) | TrackBack(0) | コンシェルジュ協会事業
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/92228822

この記事へのトラックバック