今年の2月、1週間前の大雪が残る練馬区大泉学園町にある加藤晴久さんの畑に伺った。
加藤さんは練馬でも、常に前向きに農業に取り組む都市農業のリーダーのひとりで、50アールの畑では少量多品目農業を実践している。

そんな、加藤さんに、江戸東京野菜の栽培について聞いてみた。
江戸東京野菜については、地元、JA東京あおばが、雑司ヶ谷ナスを初め、志村みの早生ダイコン、東京大越ウリ、渡辺早生ゴボウなどの栽培を普及しているので、
栽培には前向きな意向を示してくれていた。
いい返事が聞けたので、その時は「暖かくなったら来ます」と云って、加藤農園をあとにしたが・・・・

先日、久しぶりに、加藤さんに電話をしてから畑に伺った。
加藤さんは、東京都野菜生産団体連絡協議会の理事をされていることから、東京の主要野菜「キャベツ」で、同会が定めた新品種の試作試験をされていた。
「さつき女王」「YR若者」「新緑」を2畝づつ定植してあった。
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ようやく終わったと、定植した畑には写真左「ステックセニョール」とキャベツの「新藍(しんらん)」。
新藍は寒玉系で甘みがあるもので5月下旬出荷の予定だという。
また、その先には、5月中下旬出荷のスナップエンドウと空豆が直播されている。
東京には、うちのが1番と云うサトイモ「土垂」が、農家ごとに伝わっているが、
写真右上には、東京都農林総合研究センターが、東京の農家に伝わる「土垂」の中から選抜育成した「東京土垂1号」を植えたという。
1昨年の東京都農林水産振興財団が開催した「農林水産フェア」で展示されていた。
この品種は、今後、江戸東京野菜に指定されるサトイモだと認識している。
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トンネルでは、枝豆とトウモロコシが栽培されている。
トウモロコシが、「ゴールドラッシュ」、枝豆は茶豆系の「オツナ姫」がすくすくと育っていた。
また、無加温のハウスでは、今後、需要の多いトマトが定植される。
江戸東京野菜についても今後栽培してくれるようで、頼りになる生産者がまた一人増えた。