品川区では、小中一貫校の伊藤学園が、「地元の名前の付いた農産物を栽培し、郷土を愛する気持ちを育てたい」。という趣旨の要請を受けて、地元JA東京中央が協力に乗り出し、10月7日に9年生が学校の屋上菜園で「品川大長カブ」の種をまきました。
当日は、JAからの要請で、カブ作り名人の長久保粂博さんと有機農業の実践農家・平川幸志郎さんが指導にあたりました。学校ではこれまで栽培したミニトマトを給食に出しましたが、生徒には好評だったことから、このカブがどんな料理になるのか、生徒達は楽しみにしています。

品川カブは、品川神社にJA東京グループが建てた屋外説明板に、文化元年(1804)に著された『成形図説』に・・・・・「品川カブ」が記され、とあることから、地元の青果商大塚好雄さんが興味を持ち、探していたもので、たまたま、東京の農家が同様の長カブを栽培していることがわかり、取り寄せ店で販売したことから、新聞にも取り上げられるなど、話題を呼びました。
大塚さんは栽培したいという区民の要望に応え、「品川大長カブ」のタネの配布なども行っています。
また、品川区観光協会では、旧東海道の品川宿に、昔のような活気を取り戻すための地域興しを模索してきましたが、品川大長カブを起爆剤にしていこうという、商農一体となった動きも起こっています。
なお、11月8〜9日に女子栄養大学で開催された、第三回全国学校給食甲子園において、東京代表として関東ブロックを勝ち抜いた品川区立小山小学校は、地元伝統野菜の品川カブと荏ゴマを使った料理で堂々の入賞をはたしました。
品川カブについては、昨年の2007年11月11日(日)に 江戸東京たてもの園で開かれた「住と食文化フェア」の会場に、依頼した品川カブが収穫できたと、宮寺光政さんがわざわざ届けてくれた。
丁度、東京シティー青果の野田裕さんが見えていたので、品川のまち興しに使えないかと、野田さんに託したことから始まったもの。
東京都農林水産振興財団の資料はここから