府中市立小柳小学校(関修一校長) で、府中市ゆかりの真桑うり「府中御用うり」の復活栽培を希望されたことから、先日同校に伺い、校長先生にお会いし、栽培する圃場も見せてもらったことは、当ブログで紹介した。
朝から小雨が降っていたが、14時からの授業が始まる頃には、天候も回復した。
今回の復活栽培には、お世話になった田中律子栄養教諭もお忙しい中、来ていただけた。

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同校へは、京王線多磨霊園駅で下車し、徒歩13分ほどだが、同校の横を西武多摩川線が、武蔵境駅から是政駅間を走っていて、同線でも白糸台駅から13分という位置。
かつては、鮎が遡上する多摩川流域で、水田もあり、その先には富士山が美しく望める所として、幕府が真桑うり栽培には適地だ、として選ばれていた。
家康・秀忠の元和3年(1617)から、幕府の命により、府中三町の番場、本町、新宿と、是政村に「御瓜田」を設けて、美濃の真桑ウリが栽培されていて、絵としても残っている
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府中市に伝わる史実によると、幕府は真桑ウリを栽培するため、美濃の上真桑村から、百姓庄左衛門と、下真桑村の百姓久右衛門の2人を府中に呼び寄せた。
2人の農民は、竹矢来で囲まれた真桑ウリ畑を管理し、その脇に作られた小屋で寝泊まりして、8月に収穫されると、江戸城まで「御用瓜」の幟を立てて持って行ったと云う。
この史実から、この度、府中市内での復活栽培では「府中御用うり」として栽培している。
これらの話を、パワーポイントで、生徒たちに説明を行ったが、
生徒たちは、いつ頃食べられますか ? どんな味ですか ?
と、興味は持ってくれた。

同校の栽培指導は、美濃の真桑ウリの栽培経験を持つ地元多磨地区の農家・河内雅幸さんにお願いしているが、
「府中御用うり」の苗は、昨年から、JAマインズを通して栽培をお願いしている西府地区の石川孝治さんが育苗したものを8株ほどいただいてきた。
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当日は、関校長は出張で出かけるとごあいさつがあったが、宮内和夫副校長が対応してくれた。

御用うりの定植には、河内さんの説明の後、各クラスの代表に苗が渡された。
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校舎前の圃場は狭かったので、河内さんは立体的に栽培しようと、自宅から資材を持ってきて、ネットを張ってくれていた。
河内さんの話では後日、生育の様子を見ながら堆肥と稲わらを持ってきて養生を行うと云う。
また、経験上今月の末頃までには、親蔓を留めて子蔓を出すような作業となり、雌花と雄花が咲くだろうとのこと。
尚 同校には、「農」のある暮らしづくりアドバイザーとして、都市農地センターから派遣された。