NPO法人環境活動センター八王子では、2012年から江戸東京野菜を市民環境講座の中で取り上げていただいているが、今年も講師として依頼を受けていた。
昨年開催した折、皆さんに八王子市在住のコンシェルジュ福島秀史さんを紹介し、今後の普及についてご協力をお願いしていた。
今回は、主催者に依頼して、八王子の伝統野菜は福島さんに、そして八王子の伝統野菜を使っての試食会は、同じコンシェルジュで野菜ソムリエの上原恭子さんが担当するという3人の体制で実施することで了解を得た。

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講座は、同法人渡辺政行副理事長(事務局長)の挨拶で始まった。
今回のテーマは「江戸東京野菜ものがたり 〜よみがえる旬のちから」
(13:00〜14:40、八王子エコひろば に於いて)。
過去2回お話をしているが、基本的な「江戸東京野菜とは」以外は、昨年お話しした以降1年の、
江戸東京野菜を取り巻く情勢、各地域の盛り上がり事例などについてお話しした。
特に、八王子市の生産者の皆さんの中にも江戸東京野菜の栽培に取り組んでいたり、注目している方も多いことも紹介した。
尚 NPO法人環境活動センター八王子での市民環境講座には、「農」のある暮らしづくりアドバイザーとして、都市農地センターから派遣された。

八王子の伝統野菜については、福島さんがパワーポイントを作ってきた。
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立川太三郎さんの1人になってしまった「高倉ダイコン」の歴史的役割や現状、
八王子市川口地区に伝わる「川口エンドウ」を栽培している草木弘和さんの取り組みについて
説明した。
福島さんが、東京の伝統野菜に取り組むきっかけになったことなどを話し、
コンシェルジュ活動や、江戸東京野菜コンシェルジュ育成講座入門編のお誘いとともに、
一緒に八王子の伝統野菜を普及しようと、語りかけた。

15:20〜 上原恭子さんは、福島さんが収穫してきた、川口エンドウ、赤花エンドウ、日本キヌサヤの食べ比べと、汐入ダイコン(生)の試食。
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川口エンドウ・日本キヌサヤ・赤花キヌサヤ(ゆで)
*川口エンドウとメイクインの切り胡麻あえ
細切りでさっと湯通しした新メイクイン・蒸してほぐした鶏ささみ・ゆでて細切りにした川口エンドウを三杯酢と切り胡麻で和えたもの。
*赤花キヌサヤと白滝の塩オカカあえ
短く切って空炒りし下味をつけた白滝とゆでて1cm幅に切った赤花キヌサヤを胡麻油で炒った鰹節と塩で和えたもの。
*汐入ダイコンとツナの炒めもの
短冊切りにした汐入ダイコンとさっとゆでた葉をツナとともに炒めて醤油とミリンで調味したもの。
皆さんの感想は、
川口エンドウは甘みがあった
川口エンドウと赤花キヌサヤは同じように美味しかったけれど地元八王子の川口エンドウを贔屓したい。
日本キヌサヤは少し苦味を感じる。
生の汐入ダイコンの皮に近い部分の辛さと中心の味わいの違いが気に入った。
赤花キヌサヤと白滝と塩オカカと合っていて好みだった。
メイクインのシャキっとした食感と川口エンドウがマッチして美味しかった。
16:00〜川口エンドウ限定販売
福島さんが、収穫してきた「川口エンドウ」は、数が少なかったが、1袋200円で欲しい方にはいきわたった。
今回も新たな出会いがあった。
持続可能な食の未来への取り組みをしている八王子在住の石川敏之さんは、江戸東京野菜に興味を持っていただいた。
また、東京都トラック協会が発行している機関紙「東京都トラック時報」に、連載を持っているというルポライターの飛鳥井恭司さんが、その内、江戸東京野菜を紹介しようと思っていると、講座終了後に取材を受けた。