鹿児島大学農学部附属農場技術専門職員の中野八伯さんは鹿児島の伝統野菜を育成しながら採種、保存を担っていることは、当ブログで紹介している。
先日、久しぶりに電話をすると、この時期、各種大根の花粉付けにいそがしいらしく、写真を送ってくれた。
中野さんの話しによると、昨年から中野さんが管理する伝統野菜を、鹿児島県経済連が栽培したいというので、提供したという。
経済連直売施地区担当のスーパーバイザー(SV)4名が、薩摩半島や大隅半島で銘々、提供した伝統野菜を栽培しているようだ。
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そこで、県経済連営業開発課の池田健太郎課長にお話を伺った。
「
今回の取り組みについては、鹿児島伝統作物保存研究会の田畑耕作先生からの紹介で、中野先生を紹介して頂いた。
伝統野菜の取り組みは、利益には直結しないが、SDGs等、社会貢献活動として、昨年5月から取り組んでいる。」という。
伝統野菜については、中野さんと相談してSVのリーダーが15種類ほどの作物を選定し、地域性などを考えて各SVに栽培を担当させていて、
中でも、鹿児島市吉野町原産の吉野にんじん、指宿産の松原田大根、薩摩川内市原産の雷豌豆、大島在来奄美大島産のそら豆等は、経済連の直営店「おいどん市場与次郎館」で販売したが、好評だったという。
「
伝統野菜を消費者に食べていただくために、レシピを付けたり、いわゆる「物語」のうんちくも書いていて、興味を持った方、懐かしがっている方など、経済連としては、手ごたえを感じている」という。
消費者が地域の歴史や文化を知り、地域に誇りを持つきっかけになるだろう。
4月からは、霧島市国分の「短莢黒ささげ」、鹿児島市伊敷の「伊敷長ナス」、さつま町宮之城の「甫立メロン」、奄美大島の「島こしょう」等の栽培を予定しているようで、
鹿児島県経済連の取り組みは、全国各県の経済連でもSDGsの取り組みに加えてもらいたいものだ。