2016年12月06日

第25号伝統食列車2日目は17時から、郷土食交流会「東京の味、東京の食材を使って」が行われた。

「師走の東京へーTPP反対!
食の安全・安心を次世代へ。
江戸の暮らしの文化を見なおそう」
をテーマに


第25号伝統食列車現地実行委員会・日本の伝統食を考える会主催、国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会協賛の、第25号伝統食列車は12月3日(土) から5日(月) まで開催された。

この伝統食列車、3日間の内容が濃いことから、江戸東京野菜コンシェルジュ協会としてお手伝いをしたことを、何回かに分けて報告している。

初日は、森田哲也さんに依頼して、漬物を作ってもらったが、それは当ブログで紹介した。

2日目の午前中は、皆さん希望のコースを選んで
@「練馬大根引っこ抜き競技大会」見学(練馬区)11名
A「海苔つけ体験」(大田区大森)10名
B 農民連食品分析センター見学(板橋区)20名
   
C 深川江戸資料館・「深川めし」15名   
D 水上バス(浜離宮〜浅草)・「駒形ドジョウ」15名、


に参加されて、東京の文化を体験されたが、練馬大根引っこ抜き競技大会に参加された方々も、午後の会場に駆け付けた。

午後は会場を、自由が丘にある、緑が丘文化会館本館に移した。
朗読や、シンポジウムがあった後、17時から、郷土食交流会「東京の味、東京の食材を使って」が行われた。

主催者である東京連絡会の皆さんが対応されているが、江戸東京野菜コンシェルジュ協会では、上原恭子理事と、松嶋あおい理事が対応してくれた。




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ご依頼があったときに、何を紹介したらよいか少し考えたが、品川カブが収穫を迎えているし、物語も伝わっていることから、品川汁に決めた。

上原理事は、毎年品川神社で行われる「品川蕪品評会」で、来場者に配られている「品川汁」の復活に尽力している。

上の画像をクリックする
品川汁の謂われについては、昨年のブログで紹介しているが

会場では上原理事が説明を行った。
松嶋理事には、上原理事のサポートと、写真を撮るなど資料集めなども行ってもらった。



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2016年12月04日

日本の伝統食を考える会の、「伝統食列車 第25号」が、12月3日から始まった。


日本の伝統食を考える会の中筋恵子さん、浅岡元子さん、大坊孝子さんの皆さんがわざわざ訪ねて来られたことは、当ブログで紹介した。

全国から会員や、主旨に賛同した皆さんが集まる
伝統食列車 第25号」開催にあたり、いくつかの協力を依頼された。

@、12月3日、4日、18時から実施する、郷土食交流会に、
東京からは江戸東京野菜で何か出してほしい。
A、12月4日、東京農業の視察等ができないか。
B、12日5日、午前中の講演依頼。と云うもの


4日(土)は、ちょうど「練馬大根引っこ抜き競技大会」が午前中開催されることから、JA東京あおばに依頼して引き抜きの体験を。
また、18時からの郷土食交流会には、品川カブを使った「品川汁」など
そして、5日の講演は「江戸の食の”柱“は江戸生まれの野菜」として、お引き受けした。




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3日、4日の郷土食交流会については、現在収穫されている江戸東京野菜の中から、伝統小松菜と亀戸大根を西東京市の、矢ヶ崎宏行さんから、

青茎三河島菜と品川カブは小平市氏の岸野昌さんから購入。



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2016年11月22日

川越市の「NPO法人 土と風の舎」から招かれて、種の命を次世代につなげる使命を語る。


今年の8月だったか、埼玉県川越市の「NPO法人 土と風の舎」の渋谷雅史代表理事から電話をいただいた。
話を伺うと、「NPO土と風の舎」の皆さんは、川越市内の農地を活用し、世代や障がい、立場を越えて誰もが農業や自然と触れ合うことのできる場づくりをしていて、

練馬区の白石好孝さんのアドバイスを受けながら、親子、障がい者、市民、更生を目指す方等の農業体験を実施するほか、障がい者の就労就農支援にも取り組んでいるのだと云う。

しかもまた、福祉施設、病院等において農園芸活動を行っていると云う。




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上の画像をクリックする。
数年前より農業体験活動の一つとして固定種の栽培に取り組み始めたそうで、現在は参加者が楽しみながら栽培していて、

今後は伝統野菜の栽培を通して市民の健康づくり、コミュニティーづくり、地元の食文化の継承などに繋げていきたいと考えていて、

伝統野菜の江戸東京野菜を例に、固定種の歴史、文化、種類・特徴、生産や流通の状況、地域活動への展開等について、教えていただきたいというので、喜んでお引き受けした。



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2016年11月04日

日本の伝統食を考える会が毎年開催している「伝統食列車第25号」は東京!!


日本の伝統食を考える会の中筋恵子さん(写真左)、浅岡元子さん(写真中)、大坊孝子さん(写真右)の皆さんがわざわざ訪ねて来られた。

中筋さんは、同会が発行する機関紙「伝統食だより」の編集責任者、浅岡さんは前事務局長で現在は役員、大坊さんは今年から事務局長になられたと紹介された。

中筋さんには、一昨年同紙の囲み記事を依頼された。

同会の会員の皆さんは、意識が高いので、野菜を使った伝統食は伝統野菜を使ってもらいたいとの思いで書いたが、当ブログで紹介している。

お話は、同会が毎年実施している「伝統食列車第25号」を、今年12月3日(土)から5日(月)、東京で開催することになったとかで、5日築地市場厚生会館で実施する講演者の一人として正式に依頼されたもの。






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お申し込みは、上の画像をクリックして。

お話を伺うと、
TPP反対の強い意志を背景に、共に、東京の地域としての魅力一江戸と呼ばれていた頃の食をも含む暮らしの文化に注目し学びたいとして、

 江戸の昔から食生活の中心であった江戸東京野菜や江戸前の魚をあらためて見直し、現代に再生する取り組みや楽しい実践を体験したいと云う。

同会の東京開催で、講師に選ばれたことは光栄で、喜んでお引き受けした。

25号の開催に伴い、共催として東京に現地実行委員会が立ち上がり、協賛が国民の食糧と健康を守る全国連絡会で開催されると伺った。

前日の4日(日)は、実行委員会が決めた幾つかの企画に参加できるというものだが、
その企画について相談されたので、4日に開催される「練馬大根引っこ抜き競技大会」での体験と、同会場で、練馬地区の農家婦人が作る「スズシロ汁」の試食を提案。

また、東京の食材にこだわった、押上「よしかつ」を紹介していたが、後日実行委員会の方々とも相談されて、

@ 海苔つけ体験10名
A 農民連食品分析センター見学 20名まで

B 深川江戸資料館見学「深川めし」を味わう15名
C 水上バス(浜離宮散策後水上バスで浅草へ「駒形どぜう」を味わう15名そして

練馬大根引っこ抜き競技大会」見学(希望者は体験可)10名
が選ばれた。


また、1日目と2日目の18時から開催される「郷土食交流会」が予定されているようで、
世田谷の青果商森田哲也さん(江戸東京野菜コンシェルジュ) に、伝統小松菜、品川カブ、青茎三河島菜を漬けてもらえることになったが、森田さんの漬物は、お客さんが楽しみにしている漬物だ。

伝統小松菜の漬物は農家ではよく食べていた。

品川カブは、葉も根もおいしいが、特に葉の塩漬けは、信州の「野沢菜」によく似た味だ。

また、江戸時代。江戸の漬け菜と云えば、三河島菜(青茎)で、これも皆さんには食べていただきたい。

更に、江戸東京野菜コンシェルジュ協会として、上原恭子理事と松嶋あおい理事に、品川汁の料理を依頼している。
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2016年10月29日

大納言小豆発祥の地 丹波で収穫体験と食文化や物語を学ぶ。


丹波市春日町野村の婦木農場で、村山日南子代表をはじめ、中井美知子さん、佐々木智美さん、中村稔さん、土井利彦さん、宮本幹江さんと私たちは、婦木さんご家族の温かいおもてなしを受け、奥様の心尽くし朝食をいただいた後、

昨日と同様に2台の車に分乗して、同じ春日町の東中にある、「丹波大納言小豆黒さや会」柳田隆雄さんのもとを訪ねた。

丹波市春日町の土井孝浩さんと、安田昇五さんは、泊まらずに自宅から直接柳田さんのお宅に来て待ってくれていた。





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篠山へ通ずる旧道と県道69号線が交わるところに自然石に「大納言小豆発祥之地」が刻まれた碑が建立されていた。

上の画像をクリックする
碑文には「大納言小豆の由来」とあり、要約すると、
宝永2年(1705年)に当時の丹波の国亀山藩主(青山下野守)が、庄屋に丹波の国、国領村東中(現在の兵庫県丹波市春日町東中)で生産された小豆を精選して幕府に献上しその中のいくらかを京都御所に献納した。

その後、朝廷への献上は明治維新まで続けられていたとの記述が残っているという。

しかし「質より量」、交配種の時代になったことから、一時は栽培がほとんど途絶えて、まさに幻の品種だった。




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2016年10月26日

丹波の里の体験型宿泊施設「マル」で、園主婦木さんの農業への思いを伺った。


この度、お米の勉強会からお招きいただいて、西宮市市民交流センターで、江戸東京野菜のお話をさせていただいた。

質問などもあって薄暮になってしまったが、「ひょうごの在来作物保存会」の山根成人先生からは、東京の取り組みを面白がって頂き、再会を約束して西宮を後にした。

明日に向けてのスケジュールは、村山日南子会長のご配慮で、素晴らしい計画を立てていただいた。

今回、愛媛から車で参加された土井利彦さんと宮本幹江さんの車に同乗させていただいた。
土井さんの運転で丹波市春日町野村の農家・婦木克則さんの体験型宿泊施設「マル」 に着く頃には、田舎道は真っ暗で、ナビの誘導で無事到着した。






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すでに、食事の用意をして待っていてくれた。
マルでは、ご主人の婦木克則さんと、奥様の奈保子さん、息子さんの陽介さんが一緒に食事をしながら、婦木さんの農業に対する思いを伺うというもの。

お米の勉強会の皆さんは、写真手前左側、神戸の中井美知子さん、京都市から来られた佐々木智美さん、村山会長、右側手前から、土井さんと宮本さん、そして兵庫県加古郡の農家中村稔さん。

上の画像をクリックする。
写真左上、婦木さんの右が次男の陽介さん。

婦木さんは「食べ物を自分で作る、それをいろんな加工品にする、きれいな空気、水、景色、夫婦で仕事が出来、家族で過ごせる、村のまつりや行事、伝統、文化、・・・・

そういうことひとつひとつに価値があり、それをおもしろがりながら、楽しく暮らす。
そこに、農村にしかない価値があるのだ、と思うようになっていった。」
という。

参加者は婦木さんの言葉に耳をすました。


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2016年10月24日

「お米の勉強会」村山日南子代表から招かれて江戸東京野菜の取り組みを紹介してきた。


7月の始めに「お米の勉強会」の村山日南子代表からメールをもらった。

同会は1986年に結成され、会員は400余名を擁して、お米についての連続勉強会「日本の主食お米のゆくえ―食料自給を考える」は501回を重ねている。

メ―ルによると、「温暖化や生物多様性の必要が言われたころより、何より大事なのは、食べ物、その大元の『種』と気付き、あちこちを見学させて頂いたり、また、黒豆で有名な篠山に畑をお借りして、いわゆる『在来種』の野菜を作り、その種とりを続けてきました。

同時に各地の在来種を作っている方々に、お話にお越し頂き、見学もさせて頂いてきました。
貴会のご活動を以前に伺ったことを思い出して、いつかお越し頂き、お話をお聞き出来たらと願っておりましたら、何というタイミングでしょう、農業共済の「ズバリ直言」にお書きになっているではありませんか、・・・・。」

農業共済のつたない文章が目に留まったとは、恐縮の至りだ。
そんなことで村山代表と、何度かメールのやり取りをさせていただいた中で、皆さんへの申込書も送っていただいた。

お陰様で22日、23日と充実した日々を過ごさせていただき、勉強させていただいた。






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今回は、同会の勉強会、シリーズ「自立した小さなむら」の22回として、江戸東京・伝統野菜研究会が招かれた。

西宮に伺う前日、「ひょうごの在来作物保存会」会長の山根成人先生から電話をいただいた。
「明日、西宮に来るというので聞きにいく」という。

先生には、2011年9月の野菜の学校で、ひょうごの伝統野菜・地方野菜、について教えていただいている。
最近では、出版された「ひょうごの在来作物」を贈っていただいていて、農業共済新聞の「ズバリ直言」で紹介している。

せっかくの機会だったので、ひょうごの在来作物にサインをいただいた。

上の画像をクリックする
写真右から、村山日南子代表、山根成人先生、土井利彦氏、私、宮本幹江さん

また当日のサプライズとして、小金井市のNPO法人で江戸東京野菜コンシェルジュ協会の前身ミュゼダグリのリーダー土井利彦さんと宮本幹江さんが愛媛から来てくれた。

土井さん達とは、2011年11月に熊本で講演したときに来ていただいていて、その時以来の再会で、まさにサプライズだった。

土井さん達は愛媛に移ってからも活発な活動を展開していて、村山代表ともお付き合いができていたようだ。


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2016年09月16日

大学時代の友人・石川清彦さんが土佐の伝統野菜の情報を送ってくれた


石川清彦さんは、昔取った杵柄、県内農家との良好な関係を生かしてジャーナリストとして活躍しているが、高知県の伝統野菜を栽培する熊澤秀治さんをはじめとする生産者グループが今年6月「Team Makino」を設立したとの情報を送ってくれた。

高知には昨年の1月「伝統作物活用研修会」に招かれて「在来野菜を地域の財産に」をテーマに、江戸東京野菜のマーケテイング戦略について時間をいただいたが、

その時、高知工科大学地域連携機構 補完薬用資源学研究室長の渡邊高志教授と、竹田順一主任研究員と親しくになり、
今年の3月には熊本大学に移られた渡邊教授に招かれ、熊本の在来種研究会のオープニングイベントで、お話をさせていただいた。
そんな中で、竹田先生は、東京農大の同窓と云うことで、何かと気にかけてくれている。

先生のお父さん故竹田功先生のことは、農畜産業振興機構が発行する、月刊「野菜情報」に「6、高知県での新たな出会い」として、我が国を代表する植物学者牧野富太郎博士と功先生との関係を掲載したが、

「高知に帰ったら、在来の野菜などについて調査採取しなさい」との牧野博士の教えを受けて、採取した地方栽培品種の数々。

功先生の没後、順一先生に受け継がれ、さらに熊澤代表のTeam Makinoに「牧野野菜」として引き継がれた。




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チームマキノは伝統野菜「牧野野菜」の生産拡大と、新たな販路の開拓、ブランド化と生産者の所得向上を目指して設立されたもので・・・。

「牧野野菜」の生産拡大(採種・栽培)としては、
高知市新田,役知,春野,五台山、大豊町、香美市、
北七ツ淵集落活動センター、久万川集落協定営農組合、
(株)大豊ゆとりファームなど、

販路開拓(加工品試作予定)では、
「新月」(高知市天神橋商店街):豆類を使った和菓子
老舗旅館「城西館」(高知市上町):料理と物販

消費者との交流、地域観光では
県立高知農業高等学校 出前授業(講座+実習)、
高知市立潮江東小学校 出前授業・食育と、
着々と広がりを見せている。

上の画像をクリックする

チームマキノは農家グループて中央西農業振興センター高知農業改良普及所に事務局を置き、
高知県農業振興部地域農業振興課が発行した「土佐の伝統作物」には、事例の品目15〜24までの10品目が掲載されていて、
高知市内を中心に栽培が復活した。

土佐藩主・山内一豊の、山内家伝来の大根やキュウリもあり、野菜にまつわる物語を伺いたいものだ。

石川さん情報ありがとうございました。
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2016年08月06日

樋口さんの野菜が食べたくて、京上賀茂「秋山」のお料理を堪能した。


11時を回ったころ、樋口さんの仕事振りも充分写真に撮らせていただいたので、「秋山」の予約は取れたでしょうかと樋口さんに聞いてみた。

「さっき電話があった。店は12時からで、近くまで行く用事があるから送っていくから」と・・・・、
それは良かった、急な話だったので、無理かと思っていたが、京都の思い出か、もう一つ加わることになった。





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上加茂の住宅地にある「お料理 秋山」は、民家だった屋敷をリフォームしたものという。

上の画像をクリックする
樋口さんは、先に入って女将に挨拶をしていた。

入り口の脇に、ご飯を炊くための薪が積んであった。
樋口さんとはここで別れた。

女将に囲炉裏のある待合室に通されたが、すでにお客様が10人ぐらい座っていた。

しばらくして女将が自家製のドクダミ茶をサービスしてくれた。

同店は、毎月1日に電話で予約を受け付け、3ケ月先まで満席で予約を取るのが難しいお店だった。
店主の秋山直浩さんは、吉兆で修行をして34歳で独立、今年て10年目。

樋口さんも信頼を寄せる料理人だから、席を用意してくれたもの。

12時になたところで、1人ひとり名前を呼ばれて、席に案内されたが、
席は、カウンター席で、秋山さんが料理を作る目の前の席を用意していただいた。お気遣いに感謝だ。



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2016年07月31日

京野菜栽培の第一人者・鷹峯にある樋口昌孝さんの農園に伺った。


総合地球環境学研究所で、伝統野菜の地理的表示についての研究会があるというので、久しぶりに京都に伺った。

参加者の中に、京都で伝統野菜を栽培する第一人者、樋口昌孝さんの名前があったので、事前に電話で、この時期の農園を見せてほしいと頼んでいた。

そもそも、樋口さんとは、2009年に金沢で行われた「伝統野菜サミット」でお互いに事例報告をしたご縁で親しくさせてもらっている。

前回、樋口さんの農園に伺ったのは3月だったが、この季節の野菜も見たかったので無理をお願いしていた。

樋口さんの農園には朝の収穫前に伺いたいと思っていたので、タクシーを呼んで、上賀茂の山道を抜けて向かった。

前来た時には工事中だったが、樋口さんのお宅の数軒先に、東急ハーヴェストクラブ 京都鷹峯&VIALAができていた。
同ホテルのHPには、樋口さんのハウスが掲載されている。




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作業場から、緑の山がきれいなので、写真を撮ったが、なんという山か、後で樋口さんに尋ねると、あれがこの地の象徴「鷹峯」だという。

鷹峯が、作業しながら臨めるように、ハウスの位置を下げて作ったんだとか。

上の画像をクリックする
鷹峯は、左大文字の北方に位置し、鷹峯街道から西方に連なる丘陵を云い、東から鷹峯、鷲峯、天峯とあり、古文書などに記載され、古来多くの人に親しまれてきた。

花札の8月の絵札でおなじみの「すすき」は、この鷹峯の山を描いたものとだという。

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2016年07月29日

金沢大学の香坂准教授に誘われ、京都の「総合地球環境学研究所」で開催された研究会に伺った。


6月初めに金沢大学の香坂玲准教授と内山愉太博士研究員がみえたので、練馬を案内したことは当ブログで紹介したが

香坂先生の目的の一つに、7月22日(金)総合地球総合地球環境学研究所で、ワークショップを開く計画をしているので、練馬区都市農業課の浅井葉子課長、白石好孝さんと一緒に参加してほしいというものだった。

香坂先生の提案を総合地球環境学研究所が受けた実践プロジェクトインキュベーション研究だというので、願ってもないことと、参加させていただくことにした。





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当日、東京は小雨だったが、京都は暑かった。
京都市の北、地下鉄烏丸線で20分ほどの国際会館駅から、バスで10分のところに総合地球環境学研究所があり、会場には20分前には着いた。


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2016年06月25日

新潟県長岡市の神保さんに、探していた居留木橋カボチャの行方を教えていただいた。


今月初めに、新潟県長岡市の青果物仲卸(株)カネヘイ青果・神保和弘社長からメールをいただいた。

横浜の藤岡食品の藤岡輝好社長からの紹介とあったが、
藤岡さんには、何かと江戸東京野菜を応援していただいていて、江戸東京野菜の栽培現場にも来ていただいている。

神保さんのメールには、昭和28年刊行の「蔬菜栽培綜典」で、居留木橋カボチャが掲載されたているページが添付されていた。
何でも、居留木橋カボチャは千葉の干潟地方と云うから、銚子の南あたりに導入されて栽培され、「干潟」の名で出荷されていたようで、
その後、千葉県農業試験場で改良されて「干潟2号」という品種になった旨記載されていた。

居留木橋カボチャは縮緬カボチャで、その後どうなったのか、わからなくなっていて、探し求めていた野菜のひとつだった。




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神保さんに写真をお願いしたら、この春、若手農家の畑でホースラディッシュの収穫体験をした写真を送っていただいた。

上の画像をクリックする

 B かぼちや
⑴ 千 潟(ひがた)
 居留木橋が千葉縣干潟地方で栽培され、これを千葉農試で改良したもので干潟二號が多く作られている。早熟栽培に向く早生品種である。形ほよくととのつて、溝は淺く、いぼは大きい方で少ない。
肉質は緊って良好であるが、早熟でも少し晩く苗を仕立て暑くなつてからの結果した果は品質が悪くなり、貯蔵すると短期間の内に品質が變わる。


「伝統野菜は長老に聞け!」の澤地信康先生に伺うと、昔は、他産地のものを持ってきて作り、良くできたからと市場出荷する場合は、その土地の名前で出荷するのが普通で、同種異名が良くあったという。

居留木橋カボチャと同じく、品川区の伝統野菜「品川カブ」の復活栽培は、2007年に小平市の宮寺光政さんにお願いした。
翌、2008年から小中一貫校伊藤学園で栽培が始まった

北品川商店街の青果店、マルダイ大塚好雄商店のご主人大塚好雄さんが、「品川かぶ」で旧東海道品川宿のまち興しとして取り組んでいることは、当ブログカテゴリー「品川カブ」にまとめてある。。

居留木橋カボチャについても、地元品川での復活を望んでいて、神保さんには種の存在も教えていただいたので、来年度は、江戸東京野菜への登録も視野に、復活栽培を行いたい。


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2016年06月11日

金沢大学の香坂玲准教授と内山愉太博士研究員が練馬の畑にやってきた。

金沢大学の香坂玲准教授から電話をいただいた。

今度、東京へ行くので、練馬で農業体験農園を開いている白石好孝さんのお宅に案内してほしいという。

香坂先生には、今年2月に金沢大学が主催した、「江戸東京野菜と加賀野菜」〜消費者を育て、生産者を支える仕組みを考える〜に招かれていて、当ブログで紹介した。

4月には、『人としくみの農業 地域をひとから人へ手渡す六次産業化』の著書を送っていただいている。






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今回は、金沢でお世話になった、内山愉太博士研究員もご一緒に見えるというので、西武池袋線高野台駅で待ち合わせた。

香坂先生から東京に住んでいるという、香坂研究室OB生の又木実信さんを紹介されたが、後で連絡を下さいと云って駅前で分かれた。

香坂先生が昨年1月に見えた時に、白石さんのお宅にはご案内しているが、今回は伝統野菜の練馬ダイコンの様子を見にハウスへ。

上の画像をクリックする
練馬ダイコンは、練馬区の要請で白石さんと、渡戸章さん、五十嵐透さんの3人が母本選定を行っていて、白石さんのネットハウス内では、選定された練馬ダイコンを埋め戻し、採種を行っていた。


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2016年04月07日

博多の料亭「稚加榮」で、季節の「白魚」の、のど越しを愉しんだ。


柳川の歴史文化にを体感してきた話は、先日紹介したが、帰りに高速に乗る前に、JAふくおか八女の「よらん野 農産物直売所」に立ち寄った。

16時になろうとしていたから青果コーナーは残り物がぱらぱらとある程度だったが、それはそれて地方品種がないものかと、探してみた。




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上の画像をクリックする
九州には、大きいナスがいろいろある。
博多ナスは、「築陽」を博多なす技術協議会が設定した栽培基準をクリアしたものを、博多ナスとして、福岡県産ブランドで販売しているというもの。

「タキイ交配」だから周年栽培で、冬から春にはハウス栽培。梅雨は雨よけ栽培、夏から秋には露地栽培。

季節柄、シダ植物の新芽の「わらび」に「ガンソク」が出ていた。
雁足とあるが、「こごみ」のようだ。
ふだん草、大葉の単位で売られていた。

「博多な花 おいしい菜」は、洋種なばなの側枝を欠いたものだが、江戸東京野菜の「のらぼう菜」に似ている。
何でも、秋から初春にかけて生産され、首都圏を中心に出荷されている云う。知らなかった。


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2016年04月05日

水郷・柳川の歴史と文化に浸った。


月末の忙しい時に福岡に行くことになった。
一週間前に、熊本にお邪魔したばかりだったが、丁度、桜の花が咲き始めだったが、寒い日が日本列島を襲っていたから、今、福岡は桜が満開だった。

福岡には、一昨年に仕事で来たがそれ以来で、今回も農産物の直売所等をめぐって歩いた。





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九州自動車道みやま柳川ICより車で約5分の所にある、
道の駅みやま 特産品直売所」に立ち寄った。

上の画像をクリックする
昼を過ぎてからなので、品数は少なくなっていたが、小松菜の生産農家が出していた。
東京の江戸川周辺を産地として栽培されていた地方野菜だったものだが、昭和50年代に交配種が出来たことから、全国で栽培されるようになった。

こちらのポップには、丁寧に小松菜の事が書いてあり、「豆知識」として、「東京都江戸川区小松川が原産地・・・」とあった。
「ビタミンB2は野菜の中でもトップクラス!、カルシュウムは、ほうれん草の5倍!」とも・・・


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2016年03月27日

リストランテ・ミヤモトで「くまもとふるさと野菜」や「ひご野菜」の料理を堪能した。


熊本市民をはじめ、県内の栽培農家、行政、種苗会社、流通業者、そして熊本大学の教員を始めとした研究者等、200名からの参加を集めたフォーラムは、盛会裏に終了した。

19時から、フォーラムを支えたスタッフの皆さんが、宮本けんしんオーナシェフのRistorante Miyamotoで、熊本の食材で作ったお料理を頂くことになっていたようで、私にも声がかかった。

お店は、今回宿泊していた熊本東急REIホテルからも近いところだった。

Ristorante Miyamoto
TEL096-356-5070(火曜定休)


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上の画像をクリツクする

宮本シェフは、持田成子さん(野菜ソムリエミミュニティ熊本・代表)等とフォーラムが終わった後、すぐ店に戻られて、会場準備に取り掛かってくれていて、会場は整っていた。

フォーラムでの宮本シェフの発言でもわかったが、熊本県内をくまなく回って、地方野菜を生産する生産者とトコトン語り合い、その思いを受け止め、また、野菜の特徴を見極めて創作料理をつくっている。

熊本で生産される食材への思いは、並大抵ではない。

農林水産省2011年度「料理マスターズ」
くまもと「食の大地」親善大使
阿蘇地域世界農業遺産推進協会顧問
熊本県観光審議会委員
第53回熊本県農業コンクール大会「農業貢献賞」
ARTISAN club〜アルチザンクラブ〜会長



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2016年03月24日

熊本大学で在来種研究会のオープニングイベントとして、フォーラムが開催された。


くまもと在来種研究会設立オープニングイベントとして、第1回 在来種フォーラムが、先日、熊本大学大江キャンパスの薬学部総合研究棟2階多目的ホールで盛大に開催された。

平日の午後からの開催にも、一般市民、生産者を含めた農業関係者、行政関係者、大学教職員、学生など、会場は200名からの方々が集まり、熊本県外からも来ていただいた。

小野泰輔熊本県副知事も出席され、最初から最後まで、最前列で聞いていただいたが、
会場に集まった方々の熱気からは、熊本大学薬学部の威信が伝わってくるものだった。





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小野副知事とはしばし、熊本の農業振興について親しくお話をさせていただいた。

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開会前に、熊本大学薬学部附属薬用資源エコフロンティアセンターのセンター長 渡邉高志教授のはからいで、
主催者の熊本大学薬学部の甲斐広文学部長に、ご挨拶に伺った。

右から、渡邉教授、講師の田中伸幸先生(国立科学博物館陸上植物研究グループ研究員)、甲斐学部長、左端が、リストランテミヤモトの宮本けんしんオナーシェフ。

甲斐学部長から「熊薬ものがたり」を頂いた。

フォーラムの協力として、野菜ソムリエコミュニティ熊本代表の持田成子さんは、5年前に伺った時にもお世話になっている。

また、都市農地活用支援センターも協力組織で、今回は「農」のあるくらしづくりアドバイザーとして派遣されたもの。


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2016年03月22日

くまもと育ちの伝統野菜・特産野菜の栽培現場をご案内いただいた。


17日に、くまもと在来種研究会設立オーブニングイベントとして、第1回在来種フォーラムか開催されるが、その講師として招かれた。

熊本大学地域創生推進機構特任准教授の冨吉光行先生には、先月金沢でお世話になったばかりだが、前日にひご野菜の栽培地を案内するから、前日に来ませんかというお誘いをいただいた。

それは願ってもないことなので、前日12時頃に到着する飛行機に搭乗した。




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阿蘇くまもと空港には、先日東京でお会いした、
熊本市・ひご野菜ブランド協議会事務局の北亜続子さんと熊本市農商工連携推進課の川上恭範主査、そして冨吉先生が迎えに来てくれた。

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同協議会がつくった「くまもと育ち特産野菜」のシールが出来上がったと、北さんに頂いた。

現在、ひご野菜は15品目が指定されていて、そのうちの3軒を案内してくれるという。


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2016年03月21日

土佐の友人石川清彦さんから昨年に続き高知県が開催した研修会の資料を送って戴いた。


大学の同級生・石川清彦さんが、現在ジャーナリストとして県の農業情報を発信しているが、
先般、高知市で「平成27年度 伝統作物活用研修会」が開かれたと資料を送ってくれた。

同研修会は、昨年、招かれていて、東京の事例として、江戸東京野菜の取り組みを紹介させていただいた事は、当ブログで報告している。

その後の、活動については気になっていたところだけに、情報は興味深いものだった。





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講演としては、朝日新聞東京本社文化くらし報道の大村美香編集委員が、「メディアの中の伝統作物」を話され。

注目集める伝統野菜は、なぜニュースになるのか、
伝統野菜のニュースが指し示すこと。を説明した後、掲載紙を元に、いくつかの事例を紹介している。

今回、頂いた資料で注目したところは、同県での平成27年度伝統作物活用実証事業における取組の紹介として、
土佐の伝統野菜〜「牧野野菜」を中心とした取り組み〜で
Team Makino 竹内将史氏の発表だ。


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2016年03月06日

ひご野菜野普及推進をしている北亜続子さんが、立川伊勢丹で7日までベジコロを販売。


2009年2月に、加賀野菜が栽培されている金沢の地で「伝統野菜サミット」が開催されたことがあって、江戸東京野菜も招かれた。

その時、熊本の伝統野菜として「ひご野菜」の普及をしている北亜続子さんにお会いした。

行動力のある北さんに刺激を受けながら、江戸東京野菜の普及にも参考にしてきたが・・・。

その北さんがひご野菜を活用して起業したのが2011年で「ひごのすけ」。
翌年、東京に営業に来た時にお会いしているが、熊本県を代表してシンガポールでも販売しているとか。



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その北さんが3月2日から3月7日まで、立川伊勢丹で販売するという情報が入った。

生憎2日から4日までは県外に出ていて伺えなかったが、昨日「江戸東京野菜四ツ谷菜園の会」の講座の帰りに寄ることにした。

途中まで一緒だった八田尚子さん(やさいまるごとシリーズの著者で構成と文) が、大学は熊本だったことを思い出して、お誘いした。

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posted by 大竹道茂 at 00:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 全国の仲間の話